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放課後アンノウンズ  作者: 猩猩
第一章〜遭遇〜
3/14

変化

 翌日、少年はいつものように目覚まし時計がなる前に目覚めた。習慣というものが体に染み付いているからだろう。だから、起きたくなくても、起きてしまうのだろう。

 カーテンを明けると、そこには代わり映えのない青空が広がっていた。季節も季節だからか、小鳥のさえずりさえ聞こえてくる。

 少年以外は何ともない、全てが平穏そのものだった。














 そして、いつものように20分かけて高校に向かう。すれ違う人間は、何も変わらない。




 そして、いつものように6時間授業を受ける。クラスの生徒たちは、昨日はあんなに不安がっていたのに、今ではそんな雰囲気は微塵も感じない。しかし、人の気なんてすぐ変わるもの、こんなこと何ら不思議ではない。





 そして、いつものように部室に向かう。





 いつもの部室に向かう道中、グラウンドが見える窓を見ながら少年は考える。

 彼らは━━、あの三人はどうなっているのだろうか? 

 あれ程の出来事があったのだ、いつも通り、である筈がない。…そもそも、彼らは学校に来ているのだろうか。富多羽と彼らは全員別クラスのため、分からない。メールで聞こうとしたが、どこか気まずくなってスマートフォンを触る指先が止まってしまう。

 だが、それもこの目の前の扉を開けば分かること。

 彼らが、居るのか、居ないのか。

 泣いてるのか、笑っているのか。

 それも、この扉を開ければ全てが分かる。

「………」

 緊張で震える手で、ゆっくりとドアをスライドさせる。




 ━━━━━そこには




 そこには、いつもの光景が広がっていた。

 教室の半分程の空間の真ん中に四角形に並べられた四つの会議用テーブル。その横に並べられたパイプ椅子に彼らはいつものように座っていた。

 会議用テーブルの一番窓側に座る雉子島 涼花。その彼女のことを真後ろにある窓から差し込む光が照らしている。

 彼女の右には、いつものように椅子に座る一子が。左には、腕を組みながら俯いている征弥が。

 二人の調子は、お世辞にも良さそうには見えない。だから、彼は自分の悪い予感が当たってしまっていることに気付いた。

 しかし━━━

「やっと来た。ほんっと、どこほっつき歩いてたのよ」

 その、一番の不安の種だった涼花がこの様子だった。

 彼女の顔には、不安や恐怖といった感情は見受けられない。唯一、少年がそこに彼女に見出したのは、いつもと変わらない透き通った瞳だった。

「あ、え…?」

「何よ。そんな豆鉄砲喰らった鳩みたいな顔して。私の顔に何か付いてる?」

「いや、違う…けど」

 予想外だった。

 昨日、一番精神的に打撃を負っていた彼女がまるで何事も無かったかのように振る舞うなんて。

 だからこそ、彼は余計に不安に駆られた。

 精神にダメージを受けて、壊れてしまったのではないか、と。

 どくどくと脈打つ心を落ち着かせながら富多羽は廊下側の会議用テーブルに置かれた椅子に座る

 そして、再び涼花が口を開く。

「翔が来たから、話を始めるけど。みんな大丈夫?」

 何の話だ、とは怖くて聞けなかった。

「大丈夫です」

 そう言ったのは一子。

「…俺もだ」

 征弥は、涼花に目線だけ送るとそう言った。

 涼花が何を考えているかはわからない。

 ただ、少年の中に"嫌な予感”とも表現できる寒さのような感覚が現れていた。

「……っ」

 涼花は少し考えるような素振りをすると、首をブンブンと横に振ると言った。

「もう、決めたことなの」

 涼花は椅子から立ち上がると、テーブルに手を置く。そして、ゆっくりと息を吸って吐くと口を開いた。

「…昨日のことだけどね」

 その一言で、一子がビクッと肩を震わせた。

「………」

 一子の様子に気付いた涼花は、口をつぐんでしまう。しかし、その一子が顔を上げて言った。

「…私は大丈夫です。どうぞ、続けてください」

 苦しそうに彼女は言う。その言葉にで涼花は我に返ったように口を再び開く。

「貴方達、覚えてる? あの鳥のこと(・・・・・・)

 富多羽が頷く。

 忘れてなんかない。

 いや、忘れたくても、忘れられる訳が無い。

 あれは常識から外れた、この世界から明らかに浮いた存在。一目見ただけでも、それほどの印象が思い浮かぶ。

 そんなもの、忘れるはずがない。

「ああ、覚えてる」

 富多羽が言う。

「なら、おかしいと思わない?」

「……そりゃ、思うだろ。変な所で人が死んでて、馬鹿みたいにデカい鳥が人を殺してるのを見れば嫌でも思うさ」

 そんな風に、嫌味のように富多羽は言う。…この時、彼は勘違いしていた、彼女がこの状況を把握していないのかと思っていた。

 しかし━━━

「違う。そうだけど、違うよの。翔」

 ゆっくりと首を横を振りながら彼女は言う。

 怪訝な顔をする富多羽に対して、彼女は続ける。

「確かに、なんであの山にあんな鳥がいるのかは不思議だよ。だけど、他にも何かがおかしいと思わない?」

 そう言われて、富多羽はもう一度考えを巡らせる。

 そして、気がつく。怪物や変死体よりも、もっと現実的な問題があることに。

 己が辿り着いた答えを、富多羽は唇を震わせながら口に出す。

「何で、あんなに近くにいるのに気が付かなかった (・・・・・・・・)?」

 死体があった吾田山は住宅街からそれほど離れていない。あれだけの巨体を持っている鳥が誰かに見られていない訳がない。

 昨日の自分たちのようにあの鳥を見た人間はいるはずだ。

 なのに、現時点でそう言った情報は見ても聞いてもいない。

「そう。誰も気付いてないの。あんな、馬鹿みたいに大きな鳥がすぐ近くの山にいるのに、私たちは昨日まで知らなかった。それも人を襲う化け物よ。そんな奴なら、人を襲った時点で町中に存在は知られてるはず。なのに、なんで誰もアレの存在を知らないの? …だから、私、思うのよ」

 彼女は、一度ゆっくりと息を吸う。

「こんなの普通じゃない、って。…でもそんなの重要じゃない」

 徐々に彼女の喋りが鈍くなる。

 少年は気付いた。

 別に彼女はいつも通りではない、と。口を開くたびに、苦しそうな表情が顔に徐々に現れているのがその証拠だった。

「じゃあ、何が重要なんだよ?」

 困惑しながらも、富多羽は聞く。

「…私さ、まだ物心がついてすぐの時におばあちゃんから昔話を聞かされたことがあるの」

「昔話?」

 征弥が顔を上げて言う。

「そう。石の巣を作る、大きな渡り鳥の話。その話と今回の状況が似てるのよ。こんなことって、ありえないでしょ? まるで、昔話がそのまんま現代に出てきたみたい。だから、私━━━━」

 そこで言葉が途切れる。彼女は、三人の顔を窺うように視線を配る。




「━━━あの鳥のこと、調べようかと思ってさ」




 それ以上のことを彼女は言わなかった。

 そして訪れた、数秒の沈黙。

 だが、その沈黙は決して彼女の発言に対しての侮蔑の反応では無い。その事は、本人も含め全員が分かっている。

 富多羽は友人として、途中から彼女が何を言おうとしているかは何となくだが察せていた。些細で、関わらなくてもいい問題でも積極的に首を突っ込む。それが彼女の性格だと知っているのだから。

「…だから、俺たちに手伝って欲しいってか」

 征弥が口を開く。その声は低く、一言一言に感情をのせて言っているかのように重い。

「我儘なのは分かってる。けど、こればかりは私一人で出来ない。…だから、力を貸してほしい」

 分かっている。彼女が言いたいことも。自分が彼女に協力したいという気持ちがあるのも。

 しかし━━━━━

「お前の気持ちは分かった。…けど、悪い」

 富多羽が口を開く。

「もう少しだけ。もう少しだけ、考えさせてくれ」

 彼女の力にはなりたい。それに、富多羽 翔太郎という人間としてこの件はとても興味深いもの。だから、彼女の提案には賛同したかった。

 だが、その感情を拒む更に強い感情があった。

 それは、恐怖。

 どんなに強い探究心でも、恐怖という思いの前では無力になってしまう。

 吾田山で死体を見た時には、まだ恐怖は抑えられていた。

 しかし。

 あの”鳥"を見てしまったときには、彼の恐怖はとっくに許容量を超えていた。

 そして、今ではどんな物よりも、自分の命が惜しくなってしまった。

 だから、今の富多羽は彼女についていく事は不可能。…このままではあの”巣"の死体の仲間入りになってしまうような気がしてしまうから。

「……すいません。私も考えさせてください」

 ボソリと、ほとんど呟くように一子が言った。

「…………」

 征弥は、ただ俯いたまま黙っている。…それが彼なりの答えなのだろう。

 三人の答えを聞いて、涼花は、ただ頷いた。そして、数秒の時が流れると、彼女は薄らと潤んだ目とただ口角を上げただけの作り物の微笑みを浮かべて、顔を上げる。

「…ごめん。こんな変なこと言って。みんな、大変だもんね。なんで、わたしそんな事も考えられないんだろう」

 彼女の言葉は、最後になるにつれ段々とかすれていた。

 そして、最後の言葉は三人に向けてではなく、まるで自分に言っているかのように感じる。

 富多羽は……いや、征弥も一子も気づいているかもしれない。

 彼女は、決していつも通りなんかではないのだと。

 こんな状況だからこそ、初めて見た彼女の一面。

 最初に見た彼女の態度は偽りのもの。本当なら、弱っている自分を見せないようにするために。

 そして、そうすることで三人を不安にさせないようにするために。

 再び、訪れた静寂。

「…なぁ、雉子島。他になにか俺たちに言うことはあるか?」

 その静寂を切り開くように征弥が口を開いた。

 彼の言葉に涼花は、弱々しい声で、「ううん」と応えた。

「なら、もう帰ろうぜ。…今は休もう」

 それに答える声は、無かった。













 通学路を逆に進みながら、富多羽は思案を巡らせていた。

 友人があんな状態になっているのに、結局は自分のことを優先した。彼とて人間だ、本能的に自分を庇っても何ら変ではない。

 だが…

『…ごめん。こんな変なこと言って。みんな、大変だもんね。なんで、わたしそんな事も考えられないんだろう』

 そんな。そんな、彼女の言葉と共に苦しそうに微笑む顔が脳裏に浮かぶ。

 本当にこれで良かったのだろうか。

 …決して、良かった、とは言いたくない。

 笑顔ばかりだったあの顔が、元気に溢れていたあの性格が、両方共にズタズタにされていることが良かったなんて言えるわけが無い。

 しかし、自分が動いて、何かが改善されるのだろうか。この異常な事態に自分が出来ることは一つでもあるのだろうか。

 結局は、その結論に達してしまう。

 "自分”と"他人”の間で揺れ動くこの感情は、なんなのだろう。曖昧で、中途半端なこの感情のせいで、彼女を止める、という選択肢が無くなっていた。

 自分と同じくらい他人を思えるなら、彼女のことを死に物狂いで止めていた。あの"鳥”を調べるなんて、危険でない筈がないのだから。

 逆に、他人として、それも友人としてなら、彼女の気持ちを優先し、協力することを辞さなかっただろう。

 だが、今はどうだろう。

 止めもせず、助けようともしない。

 それに、今は考えさせてくれ、などと言って逃げてしまった。

 結局は、自分のため。

 恨めしい。

 富多羽 翔太郎という人間にとって、そんな現状が、そんな結論に至ってしまった自分が、何よりも憎かった。

 ゆっくりと、唇を噛みながら彼は家への帰路を進んでいく。











「…ただいまー」

 力のない手で、彼は家の玄関の扉を開けた。

 反応がないので、恐らく家にいるはずの母は2階で洗濯物を干しているのだろう。

 革靴を脱いで、リビングへと上がる。

 そこで、学校に持っていったタオルなどを洗濯カゴに入れたり部屋着に着替える。それが翔にとって、いつもの行動だった。

 だが、

「………」

 リビングにある、電源のついていない大型のテレビを見て、リュックの中身を取り出そうとした手が止まる。

 もしかして、昨日見た光景が公になっていたりはしないだろうか。

 山の中で、奇妙な死に方をした遺体があるのだ大騒ぎにならないはずかない。

 そう思って、彼はリビング中央のテーブル上に置いてあったリモコンを手に取る。

 そして、電源ボタンを押した。

 大型の液晶画面に映し出されたのは━━━━━━━




 ただの天気予報だった。




 情報の伝達が遅れているかもしれない、そう思い富多羽はチャンネルを変えてみる。

 しかし。

 どこもかしこも、季節外れの暑さのことや、スギ花粉が少なくなってきたことなど、いたって平和な話題ばかりだった。

 翔は、ホッと胸をなでおろした。

 この安堵はどこから来るのか良く分からない。が、恐らくこれは、報道されない=イタズラなどの可能性があるかもしれない、というこの気に及んでまだ楽観的な思考から出された考えから来るというのことは予想できる。

 とはいえ、心の余裕が出来たのも確かだった。

 ここは征弥の言う通りに、一日だけでもしっかりと休むことが大事━━━━

 その時。

 音が聞こえた。

 それはテレビのスピーカーから鳴っている。

 少年には覚えがある。

 この音がなるのは、地震か、重大な出来事が起きた時。

 重大な出来事…、それはとある国が崩壊ことだったり、日本のスポーツチームが世界的な大会で優勝した時だったり、…そして、想像を絶するおぞましい事件が起きたとき。

 普段は聞こえないはずの心音が、今ではハッキリと聞こえる。それに、心臓の振動が体全体に行き渡っているように、不自然に体が震えている。

 ゆっくりと、視線をテレビに向ける。

 番組の内容自体には何もおかしなところはない、しかし画面上部に、それはあった。

 "………県 和岳町 山中で身元不明の複数の遺体発見 。”

 胃がキュッと締まるような感覚を覚えてすぐに、強烈な嘔吐感を覚える。

 恐れていたことが現実になった。

 これは現実。夢などではない、とハッキリと突きつけられた。

 不安に恐怖、そんな感情が彼を蝕む。

 それは、嘔吐という形で体現されていた。

 喉の奥から何かが溢れそうになり、必死に口を抑える。

 嗚咽のような声が漏れる。もはや、自分がどんな状況かも分からなかった。

 ただ、膝をついてうずくまるような体勢になっていることだけは分かっていた。
















「………」

 気がついた時には、リビングのソファの上で寝ていた。

 仰向けになった体。額には、ひんやりとした何かがはられている。手で触れて確認すると、それは熱が出た時に使う冷却剤が塗られたシートだった。

「翔、大丈夫?」

 声がした方向を見る。

「…母さん、俺、どうしてた?」

 そこには、ドアに肩を預けて腕を組んで立っている翔太郎の母がいた。

「変な音がしたと思って降りてきたら、あんたが苦しそうにしてたから…。学校で何かあったの?」

「……何も無かったよ。多分、ただ疲れてただけ」

 誰が見ても、それが嘘だと言うのは直ぐに分かる。

 しかし、翔の母は、

「そう。…無理はしないようにね。大変なことがあったら休んでも良いのよ」

 特に追及することもなく。翔太郎の母は部屋から出ていった。しかし、ドアをくぐって直ぐに立ち止まって、自分の息子に視線を送ることなく、ポツリと呟くように言った。

「…無理はしないようにね」

 その言葉が聞こえてすぐに、階段を上がる音が聞こえた。

 自覚はしていなかった。

 自身の母にまで、こんな状態になっているとは。

 無論、いつも母はあんなネガティブな事は言わない。むしろ、何かしら励ましの言葉の一つや二つを気軽にかけてくる。それが富多羽 翔太郎の母だった。

 母があんな風になっているのは、十中八九、自分のせいだ。

 今の自分の状態が、母を不安にしているというのは確かだ。

「……っ」

 元はと言えば、中途半端に人と関わっていたからこんな事になったのだ。

 最初から、彼らを突き放していれば"あんな事”を知ることも無かった。こんなに迷うことは無かった。こんな、友人が、家族が傷つくことは無かったのに。

 ……………違う。

 違う、違う、違う。

 突き放すなんて選択肢は最初から無かった。

 突き放そうとするなら、何故こんな葛藤に陥っているかが分からない。

 突き放そうとしない、その理由。それは、少年には生涯で最も運命的な友人達が何よりも大切だと思っているから。

 なら、何故その友人達といることを選んだのか。それを、少年は思い出す。

 いつだかも覚えていない、四人で話していた時。

 彼らが笑みを浮かべながら話していたのを見て、ふと、思ったこと。

 それは、こんな世界で訪れることがないだろう状況下に陥った時。もし、彼らに命の危険が迫ったら。その時になったら、自分の命に代えてでも彼らの日常を守りたい。そんな思いだった。

 それだけの価値が、翔の目には映っていた。

 なら。



 今の状況、彼らの日常は、そこにあるのだろうか?



「………」

 気が付けば、富多羽は前歯に薄らと鉄の味が滲むほど唇を噛みしめていた。

 ━━━━━なら。

 今、自分は何をするべきか。

 この状況から逃げることではない。問題を先延ばしにしても、問題の根本的な解決にはならないのだ。

 そうだ、恐怖なんてもものに負けている暇はない。

 だったら、するべきことは決まっている。

 なにも、問題の原因を根こそぎ取り払う事はしない。何せ、根本から問題を解決できる程の力も自信も彼にはない。

 ならば、脅威に直接ではなく、間接的に関わればいいのではないか。

 …だから、彼女はあんな事を言ったのだろうか。

 彼女が言っていたのはあの鳥を倒そうなどという酔狂じみた事ではなく、あの鳥を知ることで恐怖を緩和しようという事だったのだろう。それが、今を乗り越えるための最善だと思って。

 ソファの近くに置かれていたリュックサックから、スマートフォンを取り出す。

 電源を付け、メッセージアプリを開く。

 そして、とある人物のチャット欄を開いて、受話器の形をしたマークを押す。

 画面が切り替わり、呼び出し音が鳴る。

 スマートフォンを耳に当てると、直ぐに着信音は聞き慣れた一人の少女の声に変わった。

『もしもし。どうしたの? 電話するなんて珍しい』

 聞こえてきた彼女の口調こそ、いつも通りだったが。しかし、その声のトーンは低かった。

「なぁ、ちょっと良いか?」

 その問いに、彼女は『うん』と二つ返事で返す。

「…あん時、お前が言ってた調べごとってやつ」

 この言葉を言うために、本当ならどれだけの勇気が必要だったのだろう。ありとあらゆる感情にも勝った恐怖という感情に勝つにはどうすればよかったのか。その答えは、彼の中に生まれている。

 今の少年には決意がある。

 恐怖に打ち勝つほどの強い"決意(想い)”がそこにあるのだ。

 この一言を言うために、それだけの決意がある。

 だから、少年は言う。あの葛藤の末の答えを。



「俺を、お前について行かせてくれ」



どうも、お久しぶりです。筆者の猩々です。

さて、三話目となり、この章自体はやっと起承転結の承の部分、つまりやっとお話のスタートを切れたというところですね。

前回みたいに何か話すことは今回は特にないので、これぐらいで失礼致します…。

誤字や脱字、おかしな文があったらご報告して頂けると幸いです。

それでは、こんな小説を読んでいただきありがとうございました!!

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