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コインシデンス  作者: 裏地見ル 玲人
プロローグ
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プロローグ

「万国の労働者よ、団結せよ」

このフレーズが発せられて以降、紅き思想は世界中にゆっくりと、しかし急速に浸透していった。

「今や、バルト海のシュテティンからアドリア海のトリエステまで、ヨーロッパ大陸を横切る鉄のカーテンが下された。」

英国の首相がこう述べたように、紅き思想がヨーロッパの東半分を覆っていた、1948年。

東側の盟主たるソ連の首都であるモスクワ。その共産党本部では、とある党幹部たちが慌しく動いていた。

「同志の意向のままに、我が使命を全うせん」

こう叫びながら歩く彼らは、少しばかり不気味だったが、大粛清後にポストが空き、やっとの思いで中央委員になった人々からすれば、大粛清以前の党本部の様子など分かるはずもなく、仮に興味を持ったとしても、粛清の恐怖から口を噤む者ばかりだった。

この、皆が不気味がる異様な集団が書記長執務室、つまりスターリンの部屋に入ってすぐ後、極東の大都会の焼け野原は閃光に包まれた。

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