4話 殺人鬼と撲殺
家の最も目立たない場所、塀と家の間にあり外からは見えないその場所の窓を外から割る。
これは後々の警察による捜査の撹乱のためだ。
私はコレまで用意してきた物を全て身につけ家を出る。
結構な重量になった。
現在の時刻は10時30分、日も暮れ田舎なので街頭も少なく外は真っ暗だ。
しばらく歩き、小さな小屋の様な駐在所に来る。
駐在所とは派出所等と違い警察官が1人常駐し、住居と兼用になっている施設の事だ。
この町には40歳ぐらいの警察官が1人居る、そしてそいつはこの駐在所で寝泊りしている。
私がコレから行動するにあたりコイツに応援等を呼ばれると面倒だ、応援を呼ばれた時の対策は勿論考えてあるが面倒は少ない方が良い。
まずはコイツを始末する。
まずは窓の鍵の周りにガムテープを貼る、これは割り過ぎてしまわないためだ。
割り過ぎて大きな音が鳴って気付かれでもしたら目も当てられない。
そしてガムテープ貼っていない鍵の近くの部分をライターであぶる。
十分加熱した後、水をかけ急激に冷ます。
すると『パキャッ』っという小さな音を立てて割れる、そして慎重にガラスを取り除き指が入る程の大きさまで広げ鍵を開ける。
開く時に音が鳴らないように窓のさんに油を垂らし滑りを良くしておく、そして私は音もなく派出所に侵入する事に成功した。
寝ているな、いつもコイツが10時ぴったりに寝る事は調べてある。
今の時間帯ならちょうどノンレム睡眠に入っていて起きにくいはずと思ったが、予想通りだったようだ。
死体の様にピクリとも動かず熟睡している警察官、今回はアイスピックを使おう。
喉に狙いを付け、振り下ろす。
「!!!??!?」
跳ね起きる警察官。
「あっ」
外したか!上手く脊髄まで刺さらなかった!頚椎で弾かれてしまったか。
くそ、だが喉は潰した。
助けは呼べないし致命傷だ、まだ大丈夫落ち着いて対処しろ。
身体を弓の弦の様に引き絞り、アイスピックを持った腕を1本の矢の様に鋭く突き出す。
マネキン相手に何度も何度も練習した動きだ。
くらえ!
私の渾身の一撃は頚椎を砕き脊髄に突き刺さり完膚なきまでに破壊する、それと同時に警察官はカクッと糸の切れた人形の様に崩れ落ちた。
「はあ、はあ、はあ」
よし、上手くいったぞ!
アイスピックに付いた血と油を綺麗に拭っておく、そうしないと次に使う時に上手く刺さらなくなるかも知れないからな。
駐在所のロッカーを破壊し拳銃を念の為回収しておく、本で使い方を読んだだけだが近接戦闘でならなんとか使えるだろう。
予備弾丸とかもアレば良かったんだが、生憎無かった。
次だ、私は公園に向かう。
ここには1人ホームレスが居る、ダンボールで出来た住処の中で無防備に丸くなって眠っていた。
ここでは、五寸釘とバットで作ったお手製の釘バットを使う。
即席のモーニングスターだ。
ソレを頭にむかって思いっきり振り下ろす。
『グシャッ』という嫌な音を立てて頭蓋骨が砕けた。
上手くいったな、一撃で頭蓋骨を砕くことが出来た。
この町にはあともう1人ホームレスが居る、私はビクビクと微かに痙攣しているホームレスを軽くと見た程度では分からないようダンボールで隠してから次のターゲットの元へと向かう。
好きこのんでホームレスの住居をあさる人は居ないだろうし、時間は稼げるだろう。
橋の下にも1人いる、コイツでこの町にいるホームレスは最後、つまり最も殺しやすい人間はコイツで最後だ。
釘バットを大きく振りかぶり、眠っているホームレスの後頭部に叩きつける。
『ゴシャッ』また1発か、何発か殴る事を予定していたんだがな。
私の腕力が予想以上に強かったか、それとも栄養の足りていない食事で骨粗鬆症で骨が脆かったか?
返り血が少し服に付いてしまったが、真っ黒な服装が幸いしてほとんど目立たない。
だが、僅かに臭いがあるので念の為後で消臭スプレーをかけておこう。
釘バットはここで終りだ、血塗れだしこんなものずっと持ち歩くわけにいかないので川に流す。
ああー、それにしてもやっぱり私は人を殺すと凄まじい快感を覚えるみたいだ。
もの凄く気持ちイイ。
それにしても体が軽いな、かつて無いほどに体調が良い。
ドーパミンとかアドレナリンとか出まくった結果か?
被害者数 26人
駐在所では、ポリスメンが寝泊まりしてます。
皆さんは、襲っちゃダメですよ