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少女騎士団は今日から僕のハーレムになりました  作者: 真木あーと
第一章 気さくな王女は男の子
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第23話 隊長たちへ事実を知らせる

 自分が男だったとして。


 いや、自分は男なのだが、その場合、自分はこれまでどんなにひどい事をしてきたのだろう。

 それを思い出すだけで気が狂いそうになる。


 マエラやシェラについてはさっき一通り反省して、あの二人は婚約者だから、しかも元から知っていたから問題ないと許してはくれた。

 だが、他の子はどうだろう。



 婚約者でもない、いずれ他の誰かと結婚するはずの娘に、自分は何をやっていただろうか?


 隊長会議の時間となり、サイやアメランを見るとどうしてもそう思わざるを得なかった。

 サイの身体に触ることは日常的で、特に弓隊のスカートは短いので挨拶代わりにスカートを(めく)っていた。



 しかも穿いているパンツに文句をつけ、これを穿けと自分でパンツを買い与えて、それをちゃんと穿いているのを確認した。

 それを穿いて来なかった日には脱がそうとして、あの「無表情な軍事兵器」とまで言われたサイを泣かせたこともある。



 エメフィーの前では色々な表情、というか痴態を見せるが、サイは元々無口無表情の凄腕スナイパーなのだ。

 指示も最短の言葉しか使わない。


 そんな軍事兵器を普通の女の子のように泣かせた、ということは、実は相当のことなのだ。


 尊敬する王女が相手でも泣いてしまうような変態的行為を、実は王子がやっていた、となると彼女はどう思うだろうか?


 そして、アメラン。


 彼女は何度言ってもよくサボる。

 しかも嘘をつく。

 だからよくおしおきをしていた。



 そのおしおきは、小さなころ、マエラが言うことを聞かないシェラにやっていたことだった。


 年頃の女の子のお尻を出して引っ叩く。

 しかも子供のマエラと今のエメフィーでは筋力が全く違う。


 アメランが痛みに変な方向に目覚めてしまうのもある意味仕方がないだろう。


 更にマエラがやっていたように、優しく撫でながら穏やかに説教をする、なんてこともしていた。

 それらのことは全て王女が責任ある隊長へのちょっとしたスパルタ教育、ということで周囲は認識してきた。


 彼女たちもそう思って我慢してだろう。

 事実を知った二人が何と思うか。


 そして、何と言うか。

 それはは分っている。


 何しろエメフィーは今や王太子であり、次期王であり、何をしても許される身なのだ。


 だから、表立って文句はないだろう。

 むしろ光栄とかそんな言葉ばかり出てくるだろう。

 それが本心ならまだいい。



 だが、それが心にもない言葉なら、本当に申し訳がない。

 エメフィーが求めるのは信頼できる優秀な臣下ではない。


 心から許し合える親友なのだ。

 悪いことをしたら、怒られて謝りたい。


 だけど、それは無理な話だ。


 何しろ、エメフィーは王族なのだから。


「ごめんなさい。僕は君たちにとてもありえないことをしてたことが分かった」


 だから、せめて誠心誠意謝るしかない。


「……何のことでしょうか?」

「私はいつも、大変なことをしでかしてますけどー」



「うん、今から言うね? 後、アメランは分ってるなら、反省してね?」


 エメフィーは意を決して次の言葉を続けた。


「僕は、僕も知らなかったんだけど……実は女の子じゃなかったんだ。僕は男の子、王子だったんだ……!」

「…………」

「…………」



 二人は、何も言わず、表情も変えなかった。

 アメランだけが、横のマエラを見てその言葉が本当なのか冗談なのか確かめようとしていた。


「僕は自分が女の子だと思っていたし、みんなもそう思っていたんだと思う。だけど、そうじゃなかった。僕を王女だと思って接してくれていたみんなを裏切ったことになるんだ……」

「そ、んな……ことは……」



 そんなことはありません、と言ってから自分の忠誠を口にしようとしていたサイ。

 だが、これまでされてきたことを全て王子()がやっていたと考えると恥ずかしさで顔が真っ赤になってしまった。


 そんなサイをマエラは軽蔑するように見て、視線を逸らす。

 サイは二回ほど深呼吸をして、心を落ち着かせる。


「問題ありません。私のような者の、下着の心配までしていただき、この身に余る至極恐悦です」


 顔は真っ赤なままだが、今度はすらすらと答えるサイ。


「ほんっとごめん! 謝ることしかできないけどごめん!」


 エメフィーはただ平謝りするしかない。


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