第84話 トラと胡蝶の姉さんの様子は?(3)
胡蝶さんは、トラへと大変に辛そうな顔をしながら涙、涙無くしては語れない、自分たち姉妹の生い立ちをトラのことを夫だから人間たちから守護してもらえると信じて……。
そう、俺が仏さまから聞いた話しとはずいぶん違う話……。人間が怪物に襲われていたり。魔王と呼ばれる者が妖怪たちを引き連れ、人間たちの国や町、村を襲い。人々の生活を脅かしているから。
まあ、偶々、そんな恐ろしい場面……。先ほど巨大な人食い虎に襲われ、逃走をしていたランちゃんのような人たちを救い。更に気が向けば魔王を三蔵法師や孫悟空……。猪八戒に沙悟浄たちのような大活躍をして討伐をしてくれと、仏さまに嘆願をされたのだが。
胡蝶さんがトラへと話した昔話だと魔王軍は勇者と呼ばれる、俺たちのように仙術に優れた者に討伐され。その後妖怪、妖魔、魔族と呼ばれる者たちは大陸で散り散り、バラバラで、人間たちに捕らえられ、奴隷として売られたりして、迫害を受けつつひっそりと……と言うか? 隠れるようにして暮らしているのだと。
俺たちが仏さまから聞かされた内容とはだいぶん異なる世界情勢をトラは胡蝶さんから聞くけれど。
アイツは全く気にした様子を自分の女房へと見せることもなく。
「胡蝶には、儂がいるから心配せんでえぇ。胡蝶も、今後産まれてくる子も儂が守るけぇ、心配せんでえぇから。それに儂が沢山金儲けをして胡蝶を楽させてぇやるけぇのぅ、心配せんでえぇから」




