第79話 良くある盗賊イベントを頑張ります! (3)
しかし俺は、本当に妖蘭は大丈夫なのか? と思った。
まあ、でも俺自身は懸念もあるけれど。砦の城門を破壊すれば、家のかみさんの仕事がないくらい、俺が一騎当千な働きをすればことは済むからと言うことで。
「如意棒!」
俺は城門へと駆け足で向かいながら叫び! 如意棒を利き腕に召喚すれば。俺は如意棒を右の脇で抑えるように持てば。
「──太くなれ、如意棒ー!」と叫び。
俺は自分の聖武器に仙術をかけ、妖力を注ぎ込めば如意棒は西遊記の通りで、宮殿の柱のように太くなるから。
《《現孫悟空》》の俺は初代のように、そのまま如意棒を脇に抱えながら。
「うわぁ、ああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
と叫びつつ、砦の城門へと猪突猛進──! 突撃を決行するのだった!
◇◇◇
《ドン!》
砦の城門から大きな打撃音がすれば。
《ガン!》、《ガシャン!》
本当ならば堅固はずの敵城門が如意棒と俺の攻撃力のために紙切れのように安易に破壊されたから。
俺の後方に控えている妖蘭の口から『凄い』、『素晴らしい』と感嘆が漏れることもなく。
「いやぁあああああああああっ!」
と城門を破壊して砂煙舞う、視界が悪い。そんな俺の前方へと妖艶で麗しい奥さまは威勢のある声をだし、叫びながら、奉天画戟を振り上げ──。前方で堅固な城門がいとも簡単に破壊をされたことで呆然、呆然としている盗賊たちへと襲いかかり、刹那──!
俺の奥さまは盗賊──雑魚兵たちを奉天画戟で殴り、突き、切り、裂き、刀剣乱舞──! 殺伐とした光景へと変えた……。
そう20人ぐらいはいるだろう盗賊たちを次から次へと薙ぎ払い。一瞬で10人ぐらいは処理する、一騎当千万夫不当の活躍を魅せる、戦妃振りを主に披露し、殺伐とした光景に変えてみせるから。
「えっ!」
俺は大きな丸太──柱と化している如意棒を脇で抱えつつ驚嘆……。唖然、呆然とするのだ……。
家のかみさんがまさに呂布奉先のように強いから俺は妖蘭の一騎当千振りに狼狽してしまう。
だってこんなに妖蘭が強いのならば俺いらないじゃ、ん……。俺何しにきたの……? 俺、何もすることないじゃ、ん……。
と俺は思えば。
あっ! そうか! そうだった! 俺は只堅固な砦の城門を壊すのが役割で、そのためにきたのかも知れないな。あっ、ははは……と、俺は乾いた笑みを浮かべたくなるぐらい、妖蘭は一騎当千振りな、活躍を主の俺に見せてくれるぐらいだから。




