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第90話 呉の傀儡司徒さまへのお目通り(13)
だから陳大連のおっさんはまだ高飛車……。勝利者でいるけれど。過去に悪人が栄えたためしはない……。
またそれは、これからも未来永劫に続かないといけないと観音菩薩さまは思っているはずだから。
陳大連のおっさんへと蘭ちゃんは悪戯娘のようにニヤリと微笑みかけると。
「……陳大連、王兄弟ならばもう既に、三人揃って捉えているぞ」と告げ、終われば。
蘭ちゃんは直ぐに麗芙安さまへと身体の向きを変え、中華式の一礼をすれば。
「──麗芙安さま、私どもの集落を事前に何の説明も、言葉も告げることもなく襲い。砦に立て篭もっていた王兄弟は、みな束縛し、捕らえて、尋問してみれば。この陳大連がお金欲しさと。自分のしている悪しき秘薬の製造と販売の罪を私ども司徒さまの許可を得て、代々が麻の衣服を織ったり、実を乾かして香辛料とし販売しては糧にしていることを陳大連は司祭なので知っていますから。私や集落の者たちに罪をきせ、濡れ衣で処罰をする予定だったのだと、王兄弟が全部白状をしました……」




