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第72話 京の国の呉の街(3)
「……だ、大丈夫ですよ。ラオさん……。きっと何とかなるはずです……」
「……それに注目を集めている方がラオさんの顔を街の人たちに覚えてもらえて良く商品が売れるかもしれませんよ?」と。
獣人の雑技団の頭目、副頭目の鳴さんと羅羅さんが、一応はラオさんへとスマイル微笑みをしながら鼓舞するから。
「そうですかね?」
「そうですよ」
「大丈夫です」
「じゃ、私頑張ってみますね」と。
ランちゃんが操る荷馬車の上で、旅の商人のラオさんは、メイさんとララさんの二人に励まされ、商いの方を頑張ってみると、ガッツポーズをとりつつ言葉を返せば。
「……ラオさんは商いだからいいですよ……。このまま注目されても商売ができるから……。しかし私たちは流れ者の、旅の不審な雑技団だから、お役人さまに不審者だから場所を貸してもらえないかも知れない……。そうなると商いができなくなるから、私たちは今晩の泊まる場所や食事にもありつけないし、またお前等は不審だ! と言って逮捕されて、意味もなく牢獄に入れられ、今度こそ、奴隷商に売られ、ドナドナと花街で客引きをしないといかなくなるかも知れないです……」
「うん」と。
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