第30話 ここは何処? と悩めばいきなりイベント? (4)
俺たち三人が女性と虎は『何処だ?』、『何処にいるのだ?』と困惑しながら声をだす前に雑木林の道幅も狭い畦道を横切るように悲痛な顔で絶叫を上げ──。背中に何かしらの荷物……。多分薪なのかな? と思われる物を背負った中華ファンタジーらしいツイン団子に髪を結った娘の姿が見えて──!
「あっ!」
俺たち三人が仲良く驚嘆すれば。パッ! と見ただけでも麗しい娘の後方からテンプレ通りに、美少女を襲い食おうと追う人食い虎の姿……。
それも俺が生前に安佐動物園で孫を連れ、和気藹々と見た可愛らしい虎ではなく。超巨大な虎……。
そうまさに異世界ファンタジーらしい、怪獣のような10メートル近い容姿を持つ、巨大な虎が現れて美少女さまを追う……だけじゃない。
「きゃぁああああああっ! そこのお兄さん達~! 私のことを助けてください~!」、「私のことを~、見捨てないで~! おねがいします~!」、「きゃ~! いや~! 助けて~!」
まあ、大変に麗しい娘は、他所へと向けて逃げる訳ではなくお約束……。テンプレ通りに俺たち三人の許へと巨大な人食い虎を引き連れて、助けを求めつつ逃げてくるから。
俺たち三人も仲良く慌てて踵を返し、反転──!
「うぎゃぁああああああああっ!」
「来るな~~~!」
「誰かぁあああっ! 助けてくれぇえええっ!」
俺たち三人は咄嗟のこと……。
まあ、初めて野獣……。
それも獣ではなく怪獣……。ボスモンスターと呼んでもいいのでは? と思う物に遭遇したために狼狽してしまい。
自分達三人が仙人でり、西遊記の孫悟空や猪八戒、沙悟浄たちの後任者だと言うことをすっかり忘れ、美少女さまと仲良く四人で悲痛な顔で絶叫を上げ、助けを求めつつ巨大な人食い虎から全速力で走り、逃走するのだった
◇◇◇
「きゃぁああああああっ!」
「うわぁああああああっ!」
「ぎゃぁああああああっ!」
「誰かぁあああっ! 助けてくださいーーー!」
まあ、相変わらず絶叫を上げ、助けを求めつつも何故か? 巨大な人食い虎から逃げることができている、足が妙に素早い、俺たち三人と可愛らしい娘なのだが。
流石に密林の中でも30分以上も巨大な人食い虎から逃げ切ることができていれば、雑木林の出口が俺たち四人の瞳に映るから。
『助かった……。これで俺たち四人は無事に村か町へと辿り着き、後は勇敢な冒険者たちが巨大な人食い虎を退治してくれるだろう?』
俺は思うことはない! ないのだよ!
だってこの虎の大きさは異常! 巨大すぎる!
そう、もうこの虎さんは魔物! 妖魔! 聖獣! ボスモンスター! と呼んだ方がいい。
それに? 先ほどから麗しい娘が巨大な人食い虎から逃走を続けながら。
「──お兄さんたち三人は凄腕の冒険者だとみました! だからこの巨大な人食い虎を倒してください! おねがいします!」
俺たち三人へと何度も嘆願をしてきた。




