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第275話 砦の奪還作戦の終焉(9)
「…………」
だからだろうか? 妖蘭から何の言葉も帰ってこない。
と言うことは?
やはり家のカミさんは王惇の槍さばき……。自分の瞳で捉えることできていない槍の剣先の突き攻撃に対して哀れ、惨め、魅惑的……。王惇のいいおもちゃにされていようとも畏怖……。
そう敵将王惇のことが恐ろしくて仕方がないようだから、俺自身もこれ以上妖蘭に対して優しさもなく、鬼畜な所業を続けアイツに鞭を打続ければ。本当に武に優れた王惇に妖蘭が魅入ってしまい。
俺はマジで自分の妻を王惇のおっさんに寝取られされた不味いと思い。
「(妖蘭! 後ろに下がれ、俺が王惇を仕留めるから)」
俺は自分の顔色を変え、額や背に冷や汗……。汗! 汗! とかきながら、無反応な家のカミさんへと王惇との勝負を変われと慌てふためきながら告げた。




