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第176話 新妻様は大ピンチ!(2)
「えっ!」と驚嘆すれば。
狐火で燃える王大連の薄黒い煙のなかからヌッ! と素早く鋼色した太い腕が伸びてくる──!
そして胡蝶さんの細い首をグッ! と強く握ってきた。
だから苦しさの余り胡蝶さんの麗しい顔は強張り、口からも「ぐっ」と声が漏れるのだが。
胡蝶さんの細い首を握る太い腕は、更に指に力が入り、彼女の首を絞めるから。
「あがっ」
胡蝶さんは息ができずに大変に苦しそうな顔をしながら奇声を上げるが、自分の両腕を使用して──。自分の首を絞める太い腕を細い両手で掴み、しなやか指に力を入れ、王大連を燃やす、狐火の炎の煙から伸びてきた鋼色の太い腕を外そうと思えば。
「……九尾の女何処へいくつもりだ……。まだ戦闘の方も終焉してもいないのに敵に背を向けるとは貴様は気でも可笑しいのか……。ふっ、ふふふ。あっ、ははは」
と、狐火の炎の薄黒い煙の中から、胡蝶さんが仙術《《狐火》》で仕留めた! 倒した! と思っていたはずの王大連が自分のことを侮り、嘲笑い。最後には高笑い。
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