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第164話 トラVS王大連 (15)
だが敵の総大将王大連が高笑いを浮かべながら猪突猛進──トラへと捨て身タックル……。
そうアメリカンフットボールやラクビーの選手のような肩と腕を使用したタックルでの突撃に対してトラが、
「えぇ、えええっ! なんじゃ~! ハゲ爺~!」
と悪態をつきながら気がつくのは大変に遅く。
《ドォ、オオオオオオオオオオオオオオオッ!》
と王大連の身体から打撃音──! トラの身体からは衝撃音鳴れば──!
胡蝶さんや桜さん、細雪さん……。玉さんの視界からトラの姿は完全に消えて、鋼色に身体が染まる王大連のプヨプヨした巨躯──。アメリカンフットボールのタックル容姿のポーズでニヤリと微笑む王大連の姿が映るだけだから。
この広い寝所にいるサキュバスの妖鬼さん以外の魔族の女性たちの顔色は一斉に染まるのだ。
トラの奴がもう直ぐS級冒険者になるだろうと世に謳われている王大連の一撃必殺の技──! 奴の仙術、状態鋼鉄化を無防備のまま身体で受けて自分達の視界から一瞬で消えてしまうからだった。
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