サプライズを計画する
サプライズを計画するのは好きだ。
不意打ちで相手が喜ぶ姿を想像するだけで、自分も嬉しくなる。
という訳でサプライズがしたくなった。
ちょうど都合良く、俺宛ての手紙が学園に届いたからだ。
手紙によると、俺に会いたいと勉強を頑張っている中学生が居るようだな。今度授業参観があるのか…よし、サプライズで会いに行こう!
◇◇◇◇
「ですから!男性とはいえ部外者を敷地内、校舎内に入れる事は出来ないのです!部外者が無断で侵入すると、不法侵入罪に問われる可能性があります!」
そんなぁ、俺のサプライズが始まる前に終わってしまうなんて。
どうにかして、この堅そうな先生を説得できないものか。
「陽太様、こんな事を言うのは申し訳ないのですが、私を抱き締めてキスをして頂けないでしょうか?私と陽太様がその、こい、恋人だと見せつけたら娘の部外者では無くなると思うのです」
「優子さん…そこまでして俺を中に入れようとしてくれるなんて、ってそれは優子さんが俺とキスしたいだけなんじゃないの?」
今は中学校入口、校門前。そこで授業参観の受け付けをしているのだが入れてもらえないでいる。
隣に居るのは優子さん。手紙の送り主。
そう、もう気付いているかも知れないが、学園祭で知り合った中学生の優ちゃんのお母さんだ。
俺の熱心なファンであり、学園祭では陽太カフェに入り浸りブロマイドを大量に集めていた人だ。
優ちゃんが幼く見えたのは遺伝なのだろう、優子さんもかなり若く見える。
勉強を頑張っている優ちゃんにサプライズで会いに来たのだからキスするしかないのか。
「陽太様とキスしたいだけだなんて、そ、そ、そんな訳ない事も無いようなあるような。あん♡そんなに腰を強く抱かれたら♡ちゅっ」
「先生、どうです?優ちゃんのお母さんと俺は恋人なのです。関係者です!中に入れてください!」
「何をしているのですか?今までのやり取り全部聞こえてますよ?部外者ですよね」
「じゃあ、保健室のベッドを貸してください!優子さんに俺の子を産んでもらいます!それなら優ちゃんは義理の娘ですよね?先生はカーテンの外でシルエットと声を聞いて確認してください!」
つい勢いで変な事を言ってしまった。
「むほっ、いいでしょう。確認させていただきます。(カーテン越しの生エッチなんてヤバっ!濡れてきました。私とシてくれても学校関係者なのでは?私としなさいよ!ねぇ、私でいいでしょ?)」
いいのかよ!
それと先生、声漏れてる。聞こえてますって!
「すいません優子さん。勢いでこんな事になってしまって…(エッチの振りでいいですからね?演技して乗り切りましょう…ね?あれ?聞いてます?)」
「陽太様♡ちゅっ、分かってすよ。陽太様とのベッドイン♡推しとのパコパコ♡あぁん、まさか写真でしか見れなかった陽太様のパンツの中が見られるなんて♡」
あぁ、これはやらかしたかも。
これでは俺がオフパコ目当てのインフルエンサーみたいじゃないか!
もし炎上でもしたら俺は活動休止、引退…なんて事は無く逆に価値が上がってしまう世界なんだよな。目立ちたくはない。
保健室のベッド周りのカーテンを閉める。
優子さんの目が本気だ。
目にハートが見える。
本気には本気で答えるしかないだろ!
うぉぉ~優子さん♡
カーテンの向こうから水音が聞こえてくる。
それも一つではない。
先生たちもお疲れなのだろう。
最近は何かあるとすぐに動画が流出してしまう時代だ。今くらいは気を休めて欲しい。
オカズくらいは提供しよう。
うぉぉ~優子さん♡
◇◇◇◇
ガラガラ♪
「すみませ~ん。遅くなりました~」
「お母さん!遅いよ!もう授業終わっちゃったよ!何してたの?髪も乱れてるし…って陽太お兄ちゃん!なんで!?」
「久しぶりだね優ちゃん!来ちゃった☆」
「なんで来たの!来て欲しくなかった!」
あれ?
サプライズが喜ばれない事なんてあるんだ。




