龍華さんと道場でするのは…稽古?
私は無理だからボディーガードの龍華さんと致しなさい。なんて言ってくるお嬢様に向かって。
「ふざけんな!俺が怒っているのはソコじゃない!」
なんて言ってしまった。初対面の、しかもお嬢様に…何て事してんだ俺。でも怒っているのは間違いない。
そんなおれの横では。
ちょっと龍華さん…ベッドに腰掛けてスーツのジャケット脱ぎ出さないでよ。主人に言われたら何でもしちゃうのかよこの人は。
それにしても脱いだらブラウスが女性の膨らみで…ってバカバカ。
「いくら奏さんのボディーガードや身の回りの世話をしている人だからといっても女性を物のように扱うな!それでも朱雀の人間か!」
俺が怒っているのはここだ!
女性を物のように扱うのには男性だろうと女性だろうとイラッとしてしまう。
「なっ、私に向かって何て事…」
知るか!
もう言ってしまったんだ。どうにでもなれ!
それより、濡れた事が無い女性か。
それは龍華さんの中では大きな悩みなのではないだろうか?
どうにかしてあげたい。
「龍華さん、やはりソレは悩んでいるのですよね?」
龍華さんの前に跪き、優しく手を包むように握り問いかける。
「は、はい。奏、お嬢様には相談に乗っていただいていまして…お嬢様が陽太様を煽るような事をしたのは悪気がある訳では無く私の事を思って…」
「そうよ!」
「あー、はいはい。奏さんは黙ってて。今は龍華さんのターンだから黙ってて」
「んな!?」
「えっと、龍華さんは色々試したのですよね?その、男性を相手にした事もあったりします?」
コクりと頷く龍華さん。
「そうですか、それでもダメでしたか。なら俺に付き合ってくださいよ!外に行きましょう!ほらっ、手を繋いで行きましょう」
龍華さんの手を取り部屋の外へと向かう。
戸惑いながらも龍華さんは着いてきてくれた。
学園では俺と手を繋いだだけで濡れてしまう敏感な子もいる。
だが龍華さんは何事も無いように手を繋いでいる。
濡れないのは緊張感から、なんて聞いたりするからまずはパートナーとしてコミュニケーションを取りたいと思った。
「どこ行くのよ!えっ?無視?もぅなんなのよ~!私も着いていくから!」
奏さんも来るようだ。
途中で見掛けた使用人さんに二人分の道着を用意してもらえるようにお願いした。
そう、向かっているのはお嬢様の部屋に案内された時に見掛けた、この敷地内にある道場だ。
スポーツや格闘技をやっている子は自分の得意分野で男性と一緒に汗を流すのを好む傾向にある。
学園の運動部の子とはこれで《《仲良く》》なれた。
ソコにも期待してはいるが、本音を言えば龍華さんの実力を肌で感じてみたい。
俺の警護官の真理さんより強いだろう龍華さんに手合わせして欲しいという気持ちが強い。
たぶん龍華さんの戦闘力は五十三万くらいはあるだろう、だが俺だって真理さんに鍛えられてきた。
今の実力を試してみたい。
お互い道着に着替え道場で対峙する。
道着姿になった龍華さん、迫力というかオーラが違う。
なんという鍛え抜かれた肉。
極限を越えた鍛練を重ねてきたのだろう。
「龍華さん!俺と武道家として手合わせ願いたい!」
ビノー○トみたいな事言ってしまったが、俺死なないよね?
あれ?ビノー○トは死んで無いんだったか?




