ルーズソックス
やって来たのは服飾部。
学園祭の展示として学生が製作しただろう服がマネキンに着せられている。服かどうかも怪しいのは最先端な服なのだろうか。
こういった展示はあまり人気が無いのかお客さんも居ないし、頼むにはちょうどいいな。
探すのはA組の子。
あっ居た、あの子か。
透けブラ選手権優勝の彼女だ!
覚えているだろうか、催眠アプリのネタばらしがあり、クラスの子が薄着にミニスカートになった日を。
そこで一番目を引いたのが胸は小ぶりだが緑の蛍光色のブラジャーを着た彼女だ。
茶髪でギャルっぽい感じに透けブラがとても可愛いかったんだよな。良き。
(ちなみにウチの学園は共学なので男子を怖がらせないように配慮してギャルは居ない)
(さらにちなみに泊まりに来た時に蛍光ブラを着けたままシたのはエロかった)
A○azonで検索したがルーズソックスは見つからなかった。この世界には無いのかも知れない。
初めて見るものでもギャルっぽい彼女ならルーズソックスを可愛いと言ってくれるのではないか?
まあ自己満足の自慰行為みたいなもんだから俺としては可愛いものが見れればオッケーだ。
「あれ?陽太君?どうしたの?」
「ああ、良かった。ちょっと作って欲しい物があってね。靴下なんだけど…」
う~ん、説明が難しい。
素材を聞かれてもなぁ?素材か~。綿?ウール?絹?麻?分からん。
形は分かるぞ。絵が下手過ぎて伝わらないが…
靴下にドーナツが付いてるようにしか見えないもんなこの絵。
「どうしたんだい?二人とも難しい顔をして、私で良ければ力になるよ」
「部長!助けてください!陽太君が靴下を作って欲しいって、でも分からなくて」
そこからは部長や服飾部の皆さんの力を借りて俺の頭の中にあるルーズソックスを形にしていった。
普通のハイソックスをタボダボにクシュクシュにして履いて見せたり、もっと緩いアームカバーを履いてルーズ感を出してみたり。
俺の生足を見て鼻血を出してみたり。
履いた靴下の奪い合いが始まったり。
素材は色々な生地を触ってみて、ニットで作る事になった。
脱線して童貞を殺すセーターの話までしてしまった。部長が乗り気で時間があれば作って着てくれるようなので楽しみだ。
「へぇ、ミシンで靴下も作れるんだ」
そんな風に感心していると試作品が完成した。
試作品とは思えない出来で、ゆるふわな長いソックスはルーズソックスとして完璧と言えた。
「これは一年A組の奥さまに渡してきてくれる?じゃあ作り方は覚えたわね?明日まで徹夜で作るわよ!」
「「「お~!!」」」
えっ?徹夜で作るの?
二組あればいいんだけど?
絶対に売れる?
ゆるふわの靴下なんて発想が無かった?
長いルーズソックスはもちろん、短いのもルームソックスとして売れる?
卒業生のOGも呼んで人員も確保してあるの?
ソウデスカ。
こんな大事にするつもりは無かったんだよ。
ただあの二人にルーズソックスを履かせたかっただけなんだ。
名前?好きにしてくれ。
「じゃあこれは【ようたソックス】ね!私さっき【ようたライス】食べて来たのよ!ウチの部にも【ようた】の名前を冠にした商品が出来て嬉しいわ!もちろんドリンクも飲んで来たわよ♡」
ヒラヒラと俺のブロマイドを見せる部長さん。
他にも何人か飲んできたようだ。
出来上がったルーズソックスを頂いてお礼を言いつつ「無理しないでくださいね」と伝えると。
「あんな服かどうかも分からない尖った服を作るより全然苦じゃないわよ。皆も楽しそうでしょ?服作りが好きな子が集まってるの、それが陽太様のブランドの立ち上げに関われるだなんて夢のようだわ♡」
部長さんは自分の身体を抱きトリップしているようだ。
最後のほう聞きたくない言葉が聞こえた気がする。ブランド?立ち上げ?知らないよそんなの!俺は可愛いのが好きなだけで責任とか面倒くさいのはいらないんだ。
逃げよ…じゃなかった、このルーズソックスを悠斗ギャルに届けに行こう!
居た居た、相変わらず両手にギャル二人を抱きイチャイチャと廊下を歩いていた。
「悠斗!その二人に靴下を渡したいんだけどいいかな?出来れば今すぐ履いてもらいたい」
見たことの無いゆるふわ靴下が気になるのだろう。俺の手にあるルーズソックスに三人の目が釘付けになる。
こんな廊下で履き替えてくれるのか。
ちょっ、パンツ見えて…後ろ向いてよう。
悠斗はめっちゃパンツ見てるな。
履き替え終わった?
うん、うん。
めっちゃハイソックスだな!
そりゃそうか。
「この靴下は、こうして履くんだ。ちょっと直すよ」
出来た!
いいよ、いいよ!
めっちゃ平成ギャル!可愛いしかない。クレープ屋でバイトして欲しい。
余は満足じゃ!
「「ヤバ♡可愛いんだけど♡」」
ヤバ♡は最高の褒め言葉だろ!




