密室で「膝枕」はエッチのお誘い
今日は土曜日で休みだ。
ソファーに座りコーヒーを一口。
パシャ♪
それをスマホで自撮ってグループライーンに投稿した。
休日の過ごし方を知りたいと頼まれたからだ。
コーヒーなう!これもう死語なんじゃないのか?
パシャ♪
パシャ♪
他にも窓からの風景なども投稿した。
「そろそろ行きますか」
途中、自販機で味噌カレー牛乳スープ缶を買ってそれも投稿した。
なんだよ味噌カレー牛乳スープって!
絶妙な旨さが後を引く味なんだよコレ。
スポーツドリンクも何本か買っておこう。
特定班…そんな画像から現在地を特定するような子はいるのだろうか?
もしいるなら俺がどこに居るんだろ?とか想像して楽しんでくれてるかな?
でもさすがにコレはバレたかも。
こんな飲み物は学園の自販機でしか見た事無いしな。
そう、俺は休日というのに学園に来ている。
さっきまで自習室という名の快適休憩個室でコーヒーを飲んでいたんだ。
休日に学園に来て何をしているのかって?
決まってるだろ!
膝枕の為だ!
最高の太ももとパンツ見せられて黙ってられるかって!
バレー部の亜実に膝枕してもらうんだ!
もう亜実の太ももパンツしか頭になかった。どうにかして膝枕してもらおう。
いざとなったら催眠アプリがあるしなんとかなるだろう。ならないか。
ミニスカインナー無しからというもの彼女たちのアピールが止まらない。それも膝枕欲求が高まっている原因だろう。
隙あらばスカートをたくしあげ俺がアワアワしながらも視線を外さないのを楽しんでる風だし、休み時間には誰かしら隣に座り、密着頭撫で撫でをしている。
これは「「「誰かにした事は皆にして欲しい、皆平等にして」」」と嬉しい提案があったからだ。
誰かと突出して関係を深めるのではなく、皆と仲良くなりたい、皆とイチャイチャしたいと思っている俺にもありがたい話だ。
話を戻すとして。
俺は学園の警備員に守られて体育館に向かっている。
運動部は土曜日も部活があるのは調査済み。
ちょっと見学させてもらって終わったら自習室に連れ込む予定だ。
体育館はシューズの音とボールの音。そして真剣に練習をする女子の声。
うん、青春の音がする。
やはり部活中に来たのは正解だった。
ユニフォーム姿の女の子は可愛い。
ナース服やバイト先の制服、ああいうのって何故かクルものがあるよね。
バレー部のユニフォームはピタっとした上着にショートパンツ。
亜実の良い所が強調されている。
制服のスカート越しでの膝枕よりも断然ユニフォーム姿での膝枕を希望する!
パシャ♪
練習中の亜実が画角に入るように撮っていると気付かれた。
先輩方に挨拶と差し入れをして見学させてもらったのだが、あまり練習にならなかった。
皆こっちをチラチラ気になっていて練習どころではないからだ。
なので練習に混ぜてもらった。
練習というより遊びか。
ボールが落ちる前に手や腕でボールを上げ続ける。落としたら負け。
そんな事をしているとあっという間に終わりの時間になる。
「また来てください」
「楽しかったです」
「亜実!絶対また連れて来るのよ!」
いきなり来て練習の邪魔をしたというのに優しい人達だ。涙ぐんでいる人まで居る。
また来よう。
「疲れた~!久々に身体動かしたな。そうだ!良かったら俺の自習室に来ない?冷たい麦茶なら出せるから」
「ふん♡お邪魔してもいいのか?」
「いいんじゃないの?校則には書いてなかったし。ねっ警備員さん?」
警備員さんはインカムでどこかに確認していたが許可が出たようだ。
自習室に女性を連れて行く男性は今まで居ないようで、初めての事らしい。
まあ何があっても亜実を連行しないでね、と伝えておこう。
パシャ♪
自習室の前で亜実とのツーショット写真を警備員さんに撮ってもらった。
これも投稿…え?ダメなの?警備上の理由か、それは仕方ない。そうだよな女子は自習室には近付けないからな。拡散しなければいいようだ。
亜実も自分のスマホで撮ってもらってた、そっけないけど嬉しそう。
亜実はぶっきらぼうというか男ぽい話し方だけど好意を向けられているのは分かる。
「ふぅ~、横になりたい。亜実さん膝枕してくれる?」
一緒に身体を動かしたからか自然とお願い出来た。
「ふん♡いいけど、その前にシャワー…あっ、きゃっ、汗かいてるから!」
そんなのもったいない!
返事も聞かず膝に飛び込んだ!
うぉ~!
「亜実さんの太もも最高だよ!」
引き締まっていてムチムチ、なのに女の子の柔らかさ。これを直に頬で感じる事が出来るなんて最高だよ!グリグリ。
最近になってクラスメイトともだいぶ話せるようになった。
二人きりの時に限る。と注釈は付くが。
そして少しエッチなお願いをした方が彼女達が喜んでくれるという事も分かった。
「まったく無防備すぎるぞ、どこに女の膝枕で喜ぶ男がいるんだよ。ふふっ、可愛いなお前は、私がバレーボール以外で本気になるなんて。好きだぞ陽太」
「亜実?俺起きてるよ?そういうのは寝てる時にボソっと言うものなんじゃないかな…って、いつの間に上脱いだの!」
「ふん♡他の子みたいな下着じゃなくても反応してくれるんだな♡分かってる、密室で膝枕なんて隠語、私でも分かる♡男から誘われて断るような女ではない。大丈夫だ優しくするから陽太くんは寝ていてくれ♡」
なんか話が…そりゃカルバン○ラインのスポーツブラから溢れるおっぱい見たら反応するだろ!
バタン♪
あれ?このソファー倒せるの?
知らなかったエッチなソファーベッドだね。
亜実が腰をおろしてくる。
初めてがこういう展開とか悪くない。
こういう時って天井の染みを数え…る訳ないよな!?太ももだろ!
うぉ~!亜実!最高の太ももだよ!
初めて同士でもなんとかなるものだ。
亜実は最初から最後まで優しかった。
大丈夫か?痛くないか?と気遣ってくれて、今なんて腕枕までしてくれている。
女の子になった気分だが腕枕されるの好きだ。安心感というか亜実からの愛情を感じられる。
腕枕をした状態で、軽く抱き合いながら、反対の手で頭を撫でてくれるのは心地良い。
女前すぎて惚れそうだ。
パシャ♪
お互いに上半身裸で腕枕なんてエモい。
お互いのポッチはスタンプで隠しておこう。
これは投稿…しないでおこう。
◇◇◇◇
『ちょっと待って!今日も頭おかしくなるって!なんなのこれ!』
『あんたライーンでもそのテンションなのウケるw』
『朝からイマジナリー陽太君とコーヒー飲んでまったりシコってたのに学園に居たの!?』
『居たのよ!バレー部とイチャイチャトス回ししてた。私隣でバスケしてたんだけどバスケ部お通夜だし先輩には陽太君連れて来いって凄まれるし羨ま最悪』
『どうせ何も無かった亜実より昨日の千春よ!放課後デートでしょ?キスくらいしたかな?』
『あの子自分から書き込んだりしないから月曜まで分からないか~』
『シュレティンガーのキスってヤツ?』
『気になって眠れないよ~』




