命令「おっぱい見なさい」
最近、警護官である真理のようすもおかしい。
放課後クラスメイトと遊ぶのを勧めてくる。
こんな事は初めてだ。なんなら学園に通う事にも反対していたくらいだったのに。
そんな事よりもおかしいのは教室に鳴り響くこのホワン♪ホワン♪という音だ。
そして委員長である栞が手にしたスマホには見覚えのある幾何学模様がクルクル回っている。
「え?掛かる訳ないよね?何がしたいんだ?」
「えーとですね。クラスを代表して私がお願いをする事になったのですが、その、少しエッチなお願いのなものでして。私が痴女な訳ではなくて…ゴニョゴニョ」
栞の言い訳は続いているが、なんとなく分かったよ。大人がよく言う酔った勢いみたいな感じが欲しいのだろう。
それにエッチなお願いなんて大好物だ!
そしてノーブラで目の前に立つ(起つ)栞は痴女だと思う。嫌いではない。
よし、やろう!
「ナンダカアタマガ…がくっ…」
「っ、皆さん掛かりましたよ!準備はいいですね?命令しますよ」
さあ、どんなエッチな命令だ?
「命令します!私達のおっぱいを見なさい!」
はい?
おっぱい?
「正確には陽太君の《《大好き》》なデコルテを見てください。そしてナンバーワンのデコルテを決めてください」
大好きなって、そうか性癖全部バレてるんだった。あの時見れなかった続きをしてくれようとしてるのか。
「うぉっ、皆ブラウスのボタン全部外して肩まで出してエロい。下は制服のスカート履いて上半脱ぎとかシコ過ぎ…って催眠掛かって無いのにこんな事言ってキモいよな?黙ってるよ」
やってしまった。キモ過ぎだ。
それもこれもホワン♪ホワン♪が悪いと思います!
これを聞いていると催眠中だと勘違いしてしまうんだ。
「陽太君、陽太君は催眠に掛かっているの。本能が口に出る催眠よ」
「え?」
「私たち幼い頃から男性は女性を褒めない。女性に興奮しないと教わってきたわ。陽太君がうなじや太ももを見てエロいシコいと言ってくれたの不思議な感じだったわ」
なんか道徳の授業で言ってたな。
「でも分かったの!抱きしめてキスマーク付けてくれた時、パンツ見た時、陽太君が興奮しておっきくなってくれて嬉しかったの。子宮が嬉しかったの♡」
言い方エロいな。
「だから私たちの為だと思って本能のまま言葉にして。命令よ!思った事を口に出しなさい!あと真理さんにも言ってあげて」
ん?なんで警護官の真理さんが出てくるんだ?
「ほらぁ♡陽太くん♡クラスで一番おっきいおっぱいよ!見るより感じちゃう?ぱふぱふ」
「うぉ!なにこれ顔が柔らか~凄いな、これ手を使わないでも挟めるんじゃない?次の搾精お願いしたいくらいだよ!」
「ダメダメ!搾精は次も私とだよね?」
「おぉ、怜奈は首周りが最高だよ!水が溜まりそうな鎖骨とかたまらないよ」
とにかく褒める、というか思った事を口にするだけで彼女達は蕩けた顔をする。
「ヨータ、見て」
ぐはっ!なんだこれ。
目隠れ女子の千春がヤバい。
「千春!制服の下になんて物を隠してたんだ!小柄な体型でこの大きさはエッチだよ!鎖骨から谷間なんて一生見てられる!これだよ、これが黄金比、ナンバーワンデコルテは千春だよ!」
「やった♡すき♡」
「まだ私見てもらってないのに…」
「し、栞も綺麗なデコルテだから!そんな落ち込まないでよ。そうだ、いつも皆をまとめて頑張ってるからマッサージをしてあげる。ずっと気になってたんだ。ツンと上を向いてるソレ」
揉み揉み。
コリコリ。
ピーンと弾けば。
「あ♡あん♡ぃくぅ~♡」
と膝から崩れそうになるのを抱き止めて頭を撫でてあげる。
「このまま次の授業も撫でていいかな?」
「うん♡」
栞は頑張った。ノーブラまでして頑張ったんだこのくらい返してあげよう。
「ずるい、優勝は私、ご褒美ある?」
「じゃあ千春、放課後遊びに行こうか。どこか行ってから夕飯食べよう。明日休みだし少し遅くなっても大丈夫かな?」
「大丈夫、真理さんにも言っておくね」
うん、任せた。時間から集合場所まで警護官と決めるようだ。いつの間にか仲良くなってたんだな。




