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魔力設定

<魔力とは>

生物が体内で生成・蓄積・循環させている魔術を行使するために必要となるエネルギーである。

魔力保有生物の生命活動は生命力(恒常性・自己治癒力等)によって維持されており、魔力もその機構に少なからず影響している。

生命力と魔力はそれぞれ別の存在であるが、完全に独立しているわけではなく、生命力は魔力を生成する源であり、生命を維持する限り、量の多寡はあれど魔力は補充され続ける。

この関係性は「泉(生命力)」「水(魔力)」「水車(魔術)」で例えられる。

水車を回すために水を使えば一時的に水の量は減るが、水源が無事であればやがて水が補充される。逆に、泉そのものが枯れてしまうと水の補充も不可能となってしまう。

しかし先にも述べた通り、魔力は生命の維持にも影響を与えているため、生命の維持に必要な魔力が不足してしまった場合、その最低限の魔力を生み出す必要があり、その場合は生命力を魔力に変換し、使用することとなる。この反応を「魔力代償反応」という。

そのため、魔力の枯渇は非常に重大な事態であり、自身が有している魔力の量と行使できる魔術についての正しい理解が必要である。


<魔力の生成>

魔力は体内にある器官(魔力炉)で絶えず生成・蓄積・利用されている。生命力の一部を魔力に変換して利用しているため、健康な人間であるほど魔力の回復は早く、体調を崩していると回復の速度が下がるとされている。

なお、魔力炉については理論上存在することは証明されているが、実態は謎であり、魔力についてもまだ完全には解明されていない。


<魔力の常時放出>

生物は体内の魔力量を安定させるために常に魔力を放出している。通常、周囲に大きな影響を与えることは多くないが、魔力量が非常に大きい、有している魔力が特殊である、魔力制御が未熟であるなどが原因で他者や周囲の環境に影響を及ぼしてしまうことがある。また、魔力の放出は無意識に行っているものであり、魔力の所有者の精神状態が悪い状態であると、過剰に魔力が放出されてしまうこともある。


<魔力の循環と魔術の行使>

体内で生成された魔力は血管のように体内に張り巡らされた魔力路を通って循環している。魔術を行使する際は脳から(場合によっては反射として脊髄から)の命令によって、体内をめぐる魔力を魔術という形で出力することとなる。

この魔力路は筋肉や神経と同じように使用および訓練で発達するものであり、適切な訓練を積むことで効率よく魔術を行使できるようになったり、魔術の精度が上がったりする。


<魔力量>

体内に蓄積できる魔力には上限があり(最大魔力量)、生物には原則魔力をこの上限量で維持しようとする機構が備わっている。原則種族や遺伝によってその上限が定まるため、後天的に大きく増加することはない。訓練によって多少の増加は見込めるが、身体的に大きな負担がかかるため、推奨されていない。


<魔力の回復>

消費された魔力は生命力を源とし、回復されていく。回復速度は年齢や栄養状態、健康状態、精神状態に影響される。健康であれば問題なく魔力を回復できるが、重傷病者や著しく精神に異常をきたしている場合は回復速度が極端に低下する。


<魔力の制御の重要性>

魔力の制御とは、「自分が有している魔力を適切な量、適切な速度、適切な形で変換・出力する能力」である。制御能力が未熟であると魔術の暴発(不発)、魔力の過剰消費、精度の低下等につながる。一般的に子どもはこの能力が非常に未熟であるため、魔術の行使が可能になり始めた(魔力路に魔力を循環させられるようになったばかりの)子どもの魔術は暴走してしまいがちである。

また、強すぎる魔力や特殊な魔力は周囲に様々な影響を及ぼしてしまうため、特に注意が必要である。

何らかの事情(強い魔力にあてられる、生命の危機、呪術等)で急激に魔力を流してしまうと魔力路に強い負荷がかかり、制御がきかなくなる「魔力暴走」の状態となってしまう。魔力の制御が不可能になる他、感覚異常や手足の痙攣を引き起こし、周囲や自身を危険にさらしてしまうこととなる。


<魔力抑制機・増幅機>

魔力抑制機は魔術鉱石を用いた体内魔力の流出量を制限し、暴走を防ぐ道具である。着用者の魔力そのものを抑えたり減らしたりするものではない。魔力の放出量の補助をするための制御装置である。なお、自身の魔力量や体質に合わない抑制機を身につけると魔力の巡りが悪くなったり、抑制機が破損したりするため注意が必要である。

増幅機は体内をめぐる魔力を効率的に巡らせたり、一時的に補助して出力を上げたりすることができるものである。体内にある魔力を強制的に強く出力させるものが多いため、使用者に負荷がかかることは留意しなければならない。


<魔力の枯渇>

蓄積している魔力が魔術の行使ができないほどに消費された状態を「魔力枯渇状態」と呼ぶ。魔術の行使は不可能だが生命維持のための魔力が最低限残っている状態である。

この状態になると生命力を消費して魔力を生成しようとする(魔力代償反応が起こる)ために強い疲労や脱力感、重症になると意識の混濁等がみられる。

安静にし、十分な休養をとることで魔力は自然と回復していく。


<生命燃焼>

魔力枯渇状態で無理に魔術を行使しようとすると、魔力を生み出すため生命力を直接魔力に変換することとなる。これは「生命燃焼」と呼ばれている。生命燃焼では生命力そのものが削られるため、内臓機能の低下、細胞の壊死、魔力炉の損傷等の重篤な後遺症を残すことがある。

先に述べた「魔力代償反応」と混乱しやすいが、「魔力代償反応」は生命維持のための生体反応、「生命燃焼」はその結果に引き起こされる現象である。


関係性を表すと

魔力の枯渇→魔力代償反応→魔力の行使→生命燃焼→死亡 という形になる

通常、魔力代償反応が起こった時点で最終的に意識の喪失が起こるため、生命燃焼に至る例は多くないが、精神力が強いものや呪術等によって意識を維持してしまった場合、生命力を使い果たして死に至る事例がある。


<魔力の譲渡>

魔力枯渇が起きた相手に対して行う処置。効率が良い方法ではないのと同時に、通常、生体は他人の魔力に対して拒絶反応が起きるため、緊急かつやむを得ない事情の時のみの対応とすることが望ましい。

術者が被術者に身体的な接触をした上で相手に魔力を流し込むことで魔力の譲渡を行うことが可能だが、魔力の相性や双方の魔力量を十分加味した上で行う必要がある。

また、稀に拒絶反応を起こしにくい(他者から受け入れられやすい)魔力の持ち主がおり、そうした人物からの魔力譲渡は成功しやすい。


<魔力酔い>

他者の魔力に長く(あるいは強く)当てられることは体に負担がかかるため、身体に不調をきたすことが多い。めまいや酩酊感などが主な症状だが、魔力の相性や強さによって影響の出方が異なるため、注意が必要である。

魔力酔いの主な症状は以下の通り

軽度

・軽いめまい

・軽い酩酊感

・倦怠感

中度

・頭痛や吐き気

・感覚異常(感覚過敏または鈍麻、平衡感覚の麻痺等)

・発熱

・不安感

重度

・意識の混濁

・魔力の暴走または一次的な魔術行使不可状態

・昏睡(非常に稀)

魔力酔いはどんな相手との間にも起こり得るが、親しい人物や魔力の近い人物との間だと不快感が出にくく、そうでない相手との間の場合は不快感を伴いやすい。


<魔力移り>

身体および精神の距離の近いもの同士の間で起こる一方の魔力に他方の魔力が影響を受け、魔力状態或いは身体に変化が現れる現象。常時放出されている魔力が原因。

心理的な距離や身体的距離および魔力量や質など様々な要素が絡み合って起こる現象であり、いつでも 誰とでも起こる訳ではない。

基本的には魔力の強い方に弱い方が染まる形が多い。人物A(魔力強)と人物B(魔力弱)の間で魔力移りが起こった際、AB共通の人物CがBの魔力をAの魔力と誤認する等の現象が発生する。また、稀ではあるが相手の魔力に影響を受けた人間の身体的特徴(特に目や髪)が変化することもある。

魔力移りは身体的接触により一層起こりやすくなる。

近くに居るだけでは他人に感知されるレベルの魔力移りは起こりにくいが手を繋ぐ・抱擁など身体的な距離が近くなると時間と感情によっては魔力移りを起こしやすくなる。ただしこれらの場合、離れればすぐに収まる。接吻や性行為等は強い魔力移りを起こすことが多いため、恋人同士や配偶者等では魔力移りが顕著に観測される。

魔力移りの際に魔力酔いを起こすことが多いとされている。




<魔術の種類>

*属性魔術*

 魔力を自然現象に変換する魔術であり、どの形で出力されるかは先天的に決まっている。

 炎、氷、植物、水、雷、地、風等様々な魔力が存在しており、基本的には一人一属性であるが、まれに複数属性を有するものや特殊魔力といわれる魔力を有するものも存在する。


*非属性魔術*

 魔力を自分の意思で制御し、生命や精神、空間等に作用させる魔術。催眠、拘束、治癒、魔力による通信、防御等。

 非属性魔術にも得手不得手があるほか、有している属性の魔力によっても反応のしやすさに差があるとされている。


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