表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/28

ステータス解禁

「アキラ早速だが仕事の話をしようか、そこに

 座ってくれ」

「ハァハァハァ、 ・・・はい」

「屋敷見学だけでなんでそんなに疲れている?

 運動不足か?」

「ちょっと色々とありまして」

「水を飲むか?」

「頂きます」


 エドモンドさんから水を貰って一息で飲み干す。ふう、水が美味い。


「ご馳走様でした。ありがとうございます」

「では話をしようか」.



「アキラには屋敷に慣れるまでの私個人の使用

 人として働いて欲しい」

「分かりました。それで具体的には何をすれば

 良いのですか?」

「まあ色々とあるのだが、まずはアキラのこと

 を詳しく知りたいから検査をしよう」

「検査ですか」


 エドモンドさんに促され屋敷の2階にある治療院へとやってきた。ここはエドモンドさん家族の他にも、働く従業員達も利用していて、健康管理や薬剤の作成開発、各種検査を行える専門員と設備が揃っているとのことだった。


「マリン博士はいるか」


 部屋に入ると異世界感を凄く感じた。部屋中に置いてある何かの剥製、部屋中に吊るしてある何かの草、大きな竈で沸かされている紫色の汁、何かの鳴き声も聞こえる。

 机にはマリン博士の姿のなく大きな丸い水晶と何かの骨、注射器のような物が置かれている。奥に見えるのは人体模型? 本や書類も沢山散らばっていて整理が一切されていない。


「僕はこれで、失礼します」

「待て、待て、アキラ」


 僕は回れ右で即時撤退の姿勢を見せるがエドモンドさんに止められる。


「ここ治療院では無くて危ない所じゃないです

 か。こんな有様の仕事部屋の主なんて、絶対

 に危ない人ですよ。何をされるか分かったも

 んじゃないですよ」

 

 僕が色々と指さしながら危険を訴えていると部屋の奥の扉から若い女性の声がした。


「失礼ね。だれが危ない人よ」


 現れたのは黒髪の眼鏡の白衣を着た女性僕より少し年上の女性。背丈は160㎝ほどでリムな体型をしている。

 顔は少し煤けてはいるが、整った美しい顔立ちをしている。はだけた白衣から見える白いシャツと少しスリットは入った黒のスカート、その御見足には網タイツ。


 分かっていらっしゃる。マリン博士さんは王道を分かっていらっしゃる方だと思った。


 マリン博士は様々な個性を持つアイテムをまとめ上げて、働く女性の魅力と美しさに昇華させている。一片の無駄も、一片の不足もないお姿。初恋の中学の保険室の先生を思い出す。


「先生と、お呼びしても宜しいですか?」

「いきなり何よ。変なやつね」


 エドモンドさんから僕の事を紹介してもらうが、マリン先生は僕の事を知っているようだった。どうやら逮捕された時その場にいたらしい。


「あの時の裸の男が同僚になるなんて、人生っ

 てどうなるか分からない物ね。それでエドモ

 ンド様、検査は体の状態や病気の有無、あと

 魔力測定で良いのかしら」

「ああ、その件についてだが、博士ちょっとこ

 っち」


 エドモンドさんとマリン先生が部屋の隅でこそこそと話を始めた。

 

 僕に聞こえては困る話だろうか。マリン先生は時折僕の方を見てはニヤリとした表情で眼を輝かせている。マリン先生の顔と部屋の室内の有様は僕を不安にさせるには十分だった。


 一体これから何をされるのだろうか? 



「では、身体検査から始めましょうか。アキラ

 君、着ている服を脱いで頂戴」



 ニッコニコの笑顔でマリン先生が裸になれと、僕に言っている。

 エドモンドさんは部屋を出て行ってしまったので今は二人きりである。変な事にならなければ良いなと思いながら、僕はマリン先生の指示通りに全裸になった。


「全部脱いでって言ってないでしょう。まあ、

 いいわ」


 マリン先生は僕の身体を遠慮なく且つ隈なく大胆に調べた。


 立ったまま、寝かされ、うつ伏せにされ、開脚させられて、見られて、入れられて、幾つもの初めてを奪われた後に、血まで抜かれた。


 僕のすべてを知られた。僕が知らないことも知られてしまった。


 緊張からしょんぼりしていたアイツ、慣れてきて少しだけ力が戻ったアイツ、刺激と屈辱で興奮したアイツも、マリン先生はきちんとしっかり調べた。


「アキラ君のこっちの方も異常無しね。フフ

 ッ、男の子ね」


 恥ずかしさだけが理由じゃない赤面をする僕に、マリン先生は本当の学校の保険室の先生みたくヨシヨシと優しく言ってくれた。


 本当に、好きになりそう。


 全裸のまま検査は続いていく。


 次は魔力検査だ。当然この世界に来るまで受けたことがないので、少し楽しみである。僕も魔法を使ってみたい。


「ここに座ってこの水晶に触って頂戴」


 マリン先生は奥の部屋から出してきた丸い大きな水晶を机の上に置いて僕に言った。僕は言われた通りに水晶に手を触れる。無色透明な水晶は少し冷たかった。


 変化はすぐに現れた。


 水晶が光りだしたのだ。少しずつ少しずつ明るくなっていく。光は虹のように7色に交わりながら変化し、色の中心では金と銀と稲妻を纏った純白の光がひときわ明るく輝いていた。


「信じられない。こんなのは見たことがない」


 マリン先生が小さく呟く声が聞こえた。どうやらこの世界では珍しい光景の用だ。やはり僕が異世界人というのが大きな理由なのかな。


「もう手を離していいわよ。アキラ君。最後に

 ステータスの確認をしましょう」

「ステータスですか!本当にあるのですか!」


 僕は驚きの声を上げた。ゲームでは鉄板のステータスではありますが、まさか自分のステータスが見られる時が来るなんて。

 

 僕が喜びに満ちている所にエドモンドさんが帰ってきた。


「調子はどうだい」

「はい、信じられません。驚きの連続ですが順

 調です。今からステータスチェックをすると

 ころです」

「そうか、分かった。君が驚くほどか」


 若干緊張の表情を見せるマリン先生に、ステータスを見るために必要な魔法陣がある隣の部屋に通された。


「じゃあアキラ君、早速この魔法陣に入って、“ステータスオープン”と言って頂戴」


 僕はどんなステータスなのだろうとドキドキして魔法陣に入ると、まるでヒーローが変身する時のような大きな声で叫んだ。


「ステータスオープン!!」


 しっかりとヒーローポーズ迄つけて。正直かなり決まっていたと思う。


 恰好も頭も。


 僕の目の前に青いステータスバーが現れた。


名前 アケカミ アキラ  男  年齢20

来訪者

レベル2  力 C  体力 C  速 B 

     賢さ A  魔力 S

属性 地 水 火 風 光 精 召 

加護 ○○神の加護

習得スキル

脱力 毒耐性 バーサーカー 身体強化 ステータス



 おお、マジでゲームっぽい。しかも、これ中々良いステータスなんじゃないか?

 魔力がS評価というところが良いし、属性も沢山ついているので僕は魔法の素質もあるみたいだ。後は、○○神の加護か。名前が分からないけれど恐らくこの神様が僕をこの世界に呼んだ神様なのだろうな。スキルもいくつかある。思い当たるのは時々聞こえる声。あれか。


 ふむ、ふむとステータスを見ている僕の隣でエドモンドさんとマリン先生が固まってい僕のステータスを見ている。二人ともブツブツと何か言っている。


「レベル2でこれだけの。信じられん、勇者と

 はこれ程の才を持っているものなのか」

「この属性の数は何?凄い、凄いわ。実験よ、

 実験しなければいけないわ」


 なるほど、僕のステータスは信じられなくて、実験しなければならないものなのか。それにしても、まだ服を着たらダメなのであろうか。


 僕は、驚いている2人をよそに全裸で威風堂々と仁王立ち姿でそんなことを考えていた。


「王者のスキルを習得しました」


 どうやら、世界は僕を認めたらしい。











評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ