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極成り

これから不定期でゆっくりまったり書いていこうと思います。


お時間があるときみてください。

ネクタイを締め鏡を見る。

「似合わなねぇなぁ〜」

つい独り言がでた俺、吉野開(よしのかい)は溜息をつく。

普段着てるダボダボの服と違ってカチっとした制服は息が詰まる。


これから新生活が始まるというのにワクワク感が全然わかない。

憂鬱だ。

なぜこのような状況になったか。

それは1ヶ月前に遡る。

親父のひと声ですべてが変わってしまった。

まずはそれから話そう。


俺こと吉野開は親が極道。

みんなからはヤクザとか色々言われている。

赤いスーツに赤髪のツンツン頭。

ツーブロックの金髪に金のゴツいネックレス。

深緑のオールバックのメガネのインテリ極道。

様々な容姿のやつがいたが、みんな根はいいやつだ。

俺はその中で育てられ教育された。

楽しかったんだ。

義務教育は最低限受けろ言われたので、小・中学校と通った。

でもみんな自分の家に偏見を持ち近づくこともせず腫れ物扱いだったんだ。

俺も馴れ合うつもりは無かったし家の者がいてくれればいいと思ってた。

中学校でたら俺は極道になれると思ってた。

しかしそうはさせてもらえなかった。

何故かって?

それはうちの親父が組を解散させたからだ。

うちの親父、吉野源造よしのげんぞうは伝説を極道と

言われたのが昔の話。

袴姿でどっしりと和室の上座に鎮座している。

オールバックにした髪は白髪がチラホラあり疲れからか目にはクマができている。

そんな親父に呼ばれた俺、組員3人は解散というのが信じられずにいたものだ。

呆けてる俺も含めた4人に親父がポツポツと語りはじめた。

今は廃れてうちの組は相当厳しい経営状況だったらしい。

そんなそぶりを全然見せなかった親父は立派かもしれないが抱え込むことは立派ではない。

組の跡を継ぐ俺の計画がなくなってしまったんだから。

その時親父は言ったんだ。

「開。お前はカタギになれ。」ってな。

当然俺は言い返した。

極道を極めて親父を越えたいと。

殴り合いの喧嘩になったが、腐っても極道。

俺はまだ張り合えるだけの力が無かった。

でも親父は手を止めてこう言ったんだ。

「てめぇの力じゃ無理に他の組に行って(さかずき)を交わしてもらっても鉄砲玉(使いっぱしり)になるだけだ。本当に最後のチャンスをやる。」

そう行って紙を投げてきた。

そこには高橋学園の文字が歪んだ視界から見えた。

「知り合いがやってる高校だ。そこで3年時間をやる。カタギになるかそれとも極道になりたいか考えて過ごせ。これは命令だ。相手の拳に負けたら潔く従うのも極道だぞ。」

そう言われたら、何もいいかえせねぇ。

育ててもらった恩もある。

「親父の心遣い感謝する。老いた親父を倒せない俺が成功するとは思えねぇしありがたく通わせてもらうわ。」

「へ。感謝するときはちゃんとせんか。」





そうこうしているうちに5月。

入学の時を迎える。


しかし、親父。

なんで重要なこと言ってくれなかったんだよ!!




コメントいただけたら嬉しいです。

よろしくおねがいします。

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