生徒会の愉快なメンバーたち。
ノリ「20パーセント」勢い「80パーセント」で書きましたがどうかお付き合いください。
ここはとある学園のとある一室だ、そしてそこには在校生から尊敬される対象である「生徒会」のメンバーがそこには居た。
一人はどこぞの社長が座りそうなまさに王座と言うべきであろうイスに足を組んで、一人はその横で頭を抱え、また一人はそいつの背中に乗っていたりと、あと他に二人メンバーがいたりするのだが、そいつらも含めても、見た感じすでに柔らかいイメージとなってしまっている。とてもじゃないがこいつらが書類だの行事だのというお堅い仕事をするとは思えない。
しかし、生徒会長だけは違った、そうこの生徒会を仕切る彼女は何事にも真剣だった。
「風太あんぱん頂戴!」
そう、彼女は真剣だった。しかし、真剣だからといって仕事に真剣なわけではない、遊ぶことに真剣なのだ。先もあんぱん頂戴と横で頭を抱えている生徒にパシリを命じている。そしてこの風太と呼ばれた生徒は一応反論してみる、これでも秘書だ、それなりの権限はあるはず。
「会長、パシリは良くないと思いますよ?なんでこの学園の生徒の象徴である会長が不良に走るんですか」
そう言ってパシリを遠まわしに断ってみたのだが、
「あいあむ不良!ぱらりらぱらりら~」
「うわ、不良から暴走族に昇格してるし……」
という風に却下されてしまった。それにしてもこの会長、足を組んでいるのだがその前に地面に足が付いていないのだ、そもそも外見からして小学生料金が通じる姿をしている。本人曰く、
「小さくたって良いじゃん!この世にはロリコンという私たちを崇める種族がいるらしいじゃん!?」
とのこと、というか彼女はロリコンというものをどのように認識しているのだろうか。もしかしたら外国人か何かと勘違いしているかもしれない、まぁ、今は置いておこう。
この生徒会長だが、つまり一応誰が見てもかわいいと言える外見をしている、これでブサイク呼ばわりされたら世も末であろう。しかし、かわいいのも考え物で誰かに狙われることもしばしば……いや、ここに来れば毎日のように狙われるのだが。
「かいちょー!うちさ、今日ねこ耳持ってきたんだけど付けてくれないかな?!」
「え……それはちょっと」
とあるメンバーがそれを持って会長に付けてと要求している。まさかこの生徒会が出来てからこのメンバーの中に伏兵がいただなんてメンバーの初顔合わせ開始から1分と40秒まで彼女は知る由もなかった。ちなみに会長が自己紹介をしている最中に初めて彼女に襲われ、その存在を知ったのだった。
両手を前に突き出してカチューシャタイプのねこ耳を頭に装着されるのを何とか阻止する会長、しかし彼女の体格では力の差が目に見えているというものだった。そしてそんな中負けるかと奮闘する会長の隣で、それを装着した会長がちょっと見てみたいかも、と、このイベントを逃すまいといつの間にかパシリを逃れた秘書こと風太が頑張れ楓負けろよ会長、と何度も言い放っていた。ホントお気楽な人たちである。
そして力で押され気味の会長は、もう今にもそれが装着されそうになっていた、そしてもうすぐで装着完了となりそうだったねこ耳に……誰かの手が伸び、結果的に奪われた。その手は秘書である風太の背中から伸びており、さっきから彼の背中でおんぶ状態にある少女がいつの間にかそれを装着し、似合う?と一言。
「くぅ……お前が付けるという手があったな」
「うん、だからくぅは付けてみたよ?どう、かわいい?」
風太は背中に居る少女こと、くぅを見て犯罪じゃね?と言葉を漏らした。くぅも会長同様少しが意見が幼い、しかし会長を幼女というのならくぅは少女といったところだ。
「ふふ、くぅは風太に褒められて嬉しい」
「ちょ、ちょっとくぅ!?何アンタこいつ《風太》なんかにデレデレなのよ!?」
「理由は無い……人を好きになるのにどうしても理由が必要?」
会長がくぅを説教するつもりだったのだが何故かくぅの正論に押されて何も言えなくなりほっぺたを膨らませて、うーっと唸った。
が、それを見て、
「やっぱ会長はうちの嫁!異論は認めない!」
とまた例の伏兵が会長を襲い始める、撫でたり抱きしめたりくすぐったり、風太的に見ていられないような同性だから許されるいたずらも時にはあったりする。見た目小学生の少女が大人さながらの声を上げるのだから初めて聞いたときそれが一体誰の声なのか彼は判断が出来なかった。
「あはははっやめっやめてっ……んっああんっ……ちょ、こら、かーえーでー!もう止め……んんっ」
ダメだ、見てられない……。そう思い風太は背中に乗っかっているくぅと一緒に生徒会室と書かれた部屋を後にするのだった……。
誕生日ってだけで、さらにほぼ勢いで書いてしまいましたゆえ、時間をあまりかけておらず修正も何もありませんことを謝ります。
コレを見て僕の作品に興味が沸いたのなら「俺と彼女と妹と。」という作品を読んでみてください、暇つぶしにはなると思っています。
では、つまらないものをここまで読んでくださったあなたに感謝。