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何者でもなく、何者にもなれず、今後とも何者かになるつもりはない  作者: 中原 誓
冬の章

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7/20

自信、あります(ただし根拠は適当)

 何年も前の事だが、職場の同僚(二十歳くらいの女性)に聞かれた事がある。


「中原さん、自分に自信がありますか?」


「あるよ」


 仕事の合間の雑談中で、周りに他の人もいたが、ためらうことなく即答した。


 女性陣の間ではちょっとしたトラブルメーカーとして知られている彼女が、私に何を言わせたかったのか、何かのマウントを取りたかったのか知らないが、明らかに予想外の答えだったらしい。一瞬、言葉に詰まっていた。


「私、自分に自信がないんですけど……どうしたら自信って持てますか?」


 ああ、人生相談風に詰めて来たね。


「それはね、年齢を重ねると自然に身につくものだよ」


 そういう論理でぶった切れるところが、オバサンの特権というものである。



 正確に言うと、『自信がある』のではなく、『自信がない状態ではない』ということなのだけれど。


 思うに、自信が持てないのは比較するからではないのだろうか。

 容姿も、能力も、持ち物も、誰かと比較するから『劣っている』と感じる。


 私も全く比較しないわけではない。

 美人を見れば羨ましいし、もっと才能があればとも思うし、欲しい物も沢山ある。


 ただそんな時は、突き詰めて、深く、深く考えるようにしている。


 自分がすごい美人だったらどうだろう?

 ――誰もが振り返るかも知れないけれど、それから? モデルになりたいわけでも芸能人になりたいわけでもない。それに美人だって、美をキープするために並々ならぬ努力をしているはずだ。そして私は努力というものが大嫌いだ。


 もっと才能があれば?

 ――才能だけで世渡りしてる人なんかいない。才能があるなと思う人は、人一倍努力しているだろう。そして私は……以下略。


 あれ欲しい。あれもいいな。

 ――本当? 見栄じゃなく? 誰かに見せるための物より、自分が心から好きだと思う物を手に入れればいい。


 世の中は案外どうでもいい事が多くて、年を重ねる毎にそれが増えていく。

 褒められた気質ではないが、努力が大嫌いな自分でさえも、大した問題ではない。


 私は今の私のままで、全く不都合がない。



 それ以上、何がいる?






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