早く。
痛い…よ、やめてよ…
私は弱々しく言葉を出す。
目の前には、十分に温まった金属の棒を持つ。
あの子がいる。
もう既に、お腹には、
丸い焼け跡が数個出来ている。
「お前さぁ、
変態親父と寝てばっかのゴミじゃん、
どうせ避妊するんなら、これ、いらないよね!」
友達は、熱された鉄の棒で、私のお腹を突く。
“ジュッ”
白かった肌は、鉄棒と接触した瞬間に紅。
赤く染まる。
痛い…痛い…痛い…
これでもう五回は刺された、
でも、慣れない。
「ねぇ、これ、取っちゃおうよ」
あの子は、私のお腹を刺しながら、
お腹に、指を、指した。
やめて…やめてください
「さんせー、おいお前、なんか刃物ない?」
友達は黙る。
「刃物ないか聞いてんだけど」
“ジュッ”
目に入った。
“パチッ”
目が潰れた。
友達は蹲る。
あの子は笑う。
「はーもーのー」
縛られた私は動かない。
助け助けられない。
別のあの子が刃物を取った。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
それは私に向けられる。
おへその下に向けられる。
「やるか」
“キーン キーン キーン”
鐘の音
「もう昼かー、また明日ー」
あの子が帰る。
目の潰れた友達は、
私を見て笑いました。
私も、彼女を見て。
笑いました。