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数々の告白を振ってきた学校のマドンナに外堀を埋められました【1巻発売即重版!!】  作者: ネコクロ


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165/176

第165話「わからせ?」

「さすがに、美咲のことだけを考えるってのは難しい……」


 というか、無理だ。

 俺は彼女に溺れるような人間にはなれない。


「いいよ、私頑張るから……」

「いや、そこは頑張らないでくれると助かるんだけど……?」


 プクッと小さく頬を膨らませて不満げに目を細めた美咲に対し、俺は苦笑いを浮かべる。

 ここは優しく説得をするしかないだろう。

 強めに言ってしまえば、ムキになられる可能性が高い。


「彼女が彼氏さんに好かれるために頑張ることは、いいことだと思います」


 しかし、俺の言葉が気に入らなかったらしき美咲は、敬語で主張をしてきた。

 確かにその言葉だけを聞けば、美咲の主張は正しい。

 むしろ多くの者たちが共感し、支持することだろう。


 だが――その先に見据えているのが、彼氏を美咲という名の底なし沼に落とすということなのだから、また意味が変わってくるはずだ。


「彼氏である俺にとって嬉しいことではあるけど、やりすぎは困るよ。いろんな意味で」


 勉強や仕事が手に付かなくなる状態に堕とされるのはもちろん、自分へ夢中にさせようと過激なことをされても困る。

 絶世の美女とまで言えるほどの魅力的な女の子相手に、俺の理性がどこまで持つかなんて自分でさえわからないのだから。

 少なくとも、昨日今日と美咲がしていることだけで、たいていの男の理性は簡単に吹き飛んでしまうだろう。


「大丈夫、来斗君の大きな器なら」

「俺を過信しすぎだ……」


 なんでもかんでも俺が受け入れられると思ったら、大間違いだぞ……?

 俺だって思春期の男子なんだからな。


「…………」


 美咲は黙り込み、つぶらな瞳でジッと俺の顔を見つめてくる。

 そして、視線を俺から逸らすように横へ向け、ニヤッと口角を吊り上げた。


 まるで、『でもなんだかんだ言って、押し通せば受け入れてくれるくせに』とでも言いたげな感じで。


 やはり、一度わからせないと駄目か?


「いつまでそうしてるの? 一緒に寝ようよ」


 俺が悩んでいると、美咲は自身の隣をポンポンッと叩く。

 寝転びながら甘えたいんだろう。

 とりあえずここは素直に従って、機嫌を取っておくか。


 美咲が今のままで困る人が出るわけでもないし、極論俺が正気を保ち続ければ弊害は何もないのだ。

 だから急いで対処するのではなく、美咲に流されないよう我慢しつつ、何か策を考えるのが今できる最善だと思った。


 まぁ美咲が寝るか風呂に入っているタイミングかで、鈴嶺さんには相談するが。


 本当に、下手なことをすると取り返しが付かなさそうで怖いからな……。

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― 新着の感想 ―
更新ありがとうございます! ここまで美咲ちゃんに好かれる来斗くんは幸せ者ですね~ 今後も楽しみです!
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