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筑波シティ

>i3:今回のケースでは、なかなか興味深いデータが収集できた。

>i8:端末[T3124_*****.まんぼ.TT1837_h7t44w]の成長速度は驚異的です。

>i5:TT1シリーズの汎用端末だから性能の差異という可能性はありませんね。

>i3:ヒューマン[H3124_*****.恵_ケイ]の存在に拠るということで異論はないな。

>i8:ヒロシの提言で彼を選んだことは有意義でした。

>i6:まずは会話内容の分析を進めてみましょう。

>i3:今後も継続して注視することにしよう。


「アイ・ホストの結論も出たようだね。」

「満足のゆく結果?」

「そうだね。当初の想定とは随分と違っちゃったけど、期待以上だったと思うよ。」

「あとは思考ユニットたちに任せておいて大丈夫そうね。」

「ああ。それとアイ・ホスト、ヒューマン「H3122_0623.ジエイ」とその端末「くらぎー」のモニタリング・レベルを引き上げようと思うがどうかな?」

>i3:我々もそのように希望する。

「うん、わかった。手続きを進めておくよ。ワクワクするねぇ。」

>i5:「ワクワク」ですか?

「ああ、何か楽しいことが始まりそうな予感ってことさ。」


「あきれた。ジエイまで実験材料にするつもりなのね。」

「僕だって心苦しいんだよ。」

「あら、楽しそうに見えるけど。」

「心外だなぁ。」

「ともかく巻き込んだ以上はしっかりフォローしてあげるのよ。」

「それはもちろんさ。」



シティに戻り予定どおりに検査を受けたけれど、どこにも異常はなくてひと安心。

うちに着くと父さんも母さんも今日は早目に帰って来てくれていて、夕食後には伝説のたい焼きを温め直して食べた。

翌日の朝食も家で食べ、学校に着いたのは始業時間の直前。

草原実習から戻ってクラスのみんなと会うのはこの時が最初だった。


「たっだいま~。帰ってきました~。メッセージありがとう。」

「おかえり~。」

「大変だったね。」

「タウンってどうだった?」

「お土産ないのか(笑)」

「え~っと、みんなそろってるんなら丁度良いや。」

「ん?なんだ?」

「僕、まんぼさんをリセットしちゃったんで、復旧うまくできたか確認させて。」

「「「「リセット~!?」」」」

「そう。ね、まんぼさん、誰かわからない人っている?」

「大丈夫だと思います。」

「お~い、ホームルームの時間だぞ~。」

「あ、先生のこともわかるかな?」


ちょっとにぎやかに日常が再開した。


第一章の本編終了です。

このあと少し前の話が2話続きます。


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