検証2
その週明け。
「これが週末にケイから受け取った活性度指標の動向ね。」
「ああ、部のメンバーと体験コーナー参加者に加えて、何もしていないクラスメイトも追加して1か月分。」
「結構集まったわね。」
「随分頑張ったみたいだな。」
「こうして見ると、ばらつきはかなりあるけれど、部のメンバーは概ね高止まりって感じから。」
「そうだと思う。逆に体験コーナーの参加者は元が低かったぶん伸びているな。」
「でも伸び具合は均一じゃなくて、結構停滞している人も居るのね。」
「そしてクラスメイトはほぼ変わらないと。」
「だいたいみんな同じ数値ね。この一人だけものすごく増えているのはわかる?」
「ちょうど草原実習があったらしい。」
「ああ、そういう時に増えるのね。」
「でもそのほかは大して変わらない。」
「ふーん。面白いわね。」
「あとはこちらが父さんに頼んでいた資料だ。」
「公にはできないのよね。」
「見るだけにしておいてくれ。」
「先に模範解答を見るようで気まずいけれど、好奇心には勝てないわね。」
「まず標準的な活性度指標の経年推移。徐々に増えているけれど次第に伸びが鈍って来る。」
「細かく見れば一気に増える時期と長いこと停滞する時期があるのね。若い時期の方が伸びの量が多く間隔が短い。」
「それからこれはクラギーさんの場合。」
「最初は標準より少し上回るかどうかだったのね。」
「で、急上昇を始めたのがケイと出会ってからだ。」
「それが落ち着いてから、またある時期に急上昇というのを何度か繰り返しているのね。」
「シティに来た時や、その年の学園祭、高校入学なんかだな。家族旅行なんかの時にも増えている。」
「そういうイベントの影響は大きいのね。」
「で、これがまんぼだ。」
「うわ。最初から伸び方が違うわ。」
「本人の自覚は無いんだろうが、常時表示でいつでも話しかけていたってのが一番大きいだろうな。」
「それでも何度か伸びの大きい時期があるのね。」
「スケールを調整して、日付を合わせてみると最近は俺と似た時期のものが多いだろ。」
「ホントね。」
「ついでにこんなのも教えてくれた。」
「ええと「活性度指標の高いグループ」か。情科研はトップグループなのね。」
「そうだな。うちの研究室も高いんだがわずかに及ばない。」
「え?学園祭の体験コーナー参加者は情科研でも追跡中なんだ。」
「な、表に出せないだろ。やりたい放題だよ。」
「それを見て楽しんでいるんだから同罪だけどね。」
「アイ・ホスト接続者も高くなる傾向があるそうだ。あとはこれらとは別にも高い傾向を示す個別例がいくつか見つかっているらしい。」
「その詳細は分からないの?」
「追跡はしている様だが、さすがにそこまでの個人情報は出せないらしい。」
「まあ仕方ないわね。職業とか地域とかでの差異も興味あるわ。」
「もう少し細かく、機能グループ単位の内訳なんかもわかると面白そうだけどな。」
「うん。そこは気になるわね。」
「まあ、好奇心は置いておいて、できる範囲でどこまで試せるか考えて行こう。」
「そうね。これからの調査が楽しみだわ。」
以上で第四章終了です。
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