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8 八坂奈緒 ……なによ。

 八坂奈緒


 ……なによ。


「あ、樹くん。こっちだよ。こっちこっち」

 そう言って樹の住んでいる街の駅前で、二宮琴音はやってきた楠木樹に向かって(嬉しそうな声で言うと)大きく手を振った。


 樹は早足で琴音のところにまで駆け寄って行く。

「ごめん、待った?」

「遅い。待った」

 そう樹に言ったのは二宮真琴ではなかった。彼女の横に立っている洛南中学校の樹や琴音と同じ教室のクラスメートである八坂奈緒だった。

 奈緒は真琴の一番の親友であり、二人は同じ陸上部の部員同士でもあった。


「そんなに待ってないよ。それに遅れたのなら、まだ来ていない大地くんのほうが問題あるよ」

 琴音は言う。

 その琴音の言葉通り、三人の周囲に初瀬大地の姿はない。


「あいつ。また遅刻か」

 そう言って奈緒がちっと舌打ちをした。


 初瀬大地は二宮真琴、八坂奈緒と同じ洛南中学校陸上部の部員の一人であり、陸上部のエースでもある(県大会で優勝したりしていた)結構有名な生徒だった。

 教室は違う教室で(樹、琴音、奈緒は二組、大地は一組だった)樹は直接には初瀬大地のことを知っているわけではなかった。


 ではなぜ、そんな樹が陸上部、と言う関係性のある三人と一緒に行動しているかというと、その企み(琴音自身に言わせれると、『作戦』)を考えた二宮琴音に、協力を頼まれたからだった。


 それはいつまでたってもはっきりしない親友の恋の応援をしたい、というものだった。

 そのお願い(協力)を樹は「別に全然構わないよ」と言って笑顔で引き受けていた。

 その作戦の結果、樹はこうして、琴音、奈緒、大地と一緒に日曜日に遊びに行く(いわゆるダブルデートというやつだ)ことになったのだった。

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