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6 二宮琴音 樹が恋をしている可愛い女の子

 二宮琴音

 

 樹の恋をしている可愛い女の子


 七月


 楠木樹は今度の日曜日に二宮琴音と二人で(あざりの入れ知恵込みで)初めてのデートをすることになった。


 そんな奇跡みたいなことが現実になったのは、樹があざりの忠告を聞きながら、恋の相談に乗ってもらって、そのアドバイスを参考にして琴音と話をしているうちに、二人の距離がだんだんと近づいてきたことが、主な原因だった。


「ありがとう。あざり」

 樹はいつもの神社であざりにそうお礼を言った。

「どういたしまして」

 にっこりと笑ってあざりが言った。


「あざりはもしかしたら、『縁結びの神様』なのかもしれないね」樹は言った。

「僕が神様なの?」あざりは言う。

「うん。僕の恋の悩みの相談に乗ってくるし、そのおかげで、あざりと出会ってから、すごく二宮さんと前よりもずっと仲良くなれたような気がするんだ」樹は言った。

「僕は神様じゃない。僕はただの幽霊だよ。この土地に縛られいる悪い呪縛霊さ」とあざりは言った。


 あざりはいつものほほんとしていて、どこかいつも退屈していて、暇を持て余しているような印象を受けるけど、基本的に明るい女の子だった。(悪い幽霊、つまり怨霊のような存在には見えなかった)

 あざりは自分のことをよく、悪い幽霊、と表現するけど、樹の目にはあざりは幽霊でもいい幽霊のように思えた。


 でも、いい幽霊ってなんだろう?

(そういえば、どうしてあざりは神社の外に出られないのだろう? この土地に縛られていると言っているけど、その原因はなんだろう?)

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