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1-7  鳥と蛇


チュンチュン。


おお、スズメ? 憧れの朝チュン? 朝じゃないけど。


「おおい。 猫村の新入りの神。 聞こえてる?」


スズメがしゃべった? クララが立ったみたいな? 違うか。


「ニャー(こちら猫神。 感度良好。 CQCQ、だっけ?)」


「んん? まあいいか。 こちらは隣の御鳥村の神の御鳥みどり。 ちょっといい?」


とんでもねえ、あたしゃ神様だよ。 違うか。


「ニャー(お隣のスズメの神様でしたか。 こんにちは。)」


「スズメじゃないよ。 これは神使、神の使い、声を届けてるの。 て、そうじゃなくて。」


「あんた挨拶もせずに何してるの? ああ、そうか、新神だから知らないのか。 じゃあ怒れないか。」


なんか怒らせた? それはそうと猫だから、スズメがおいしそうでおいしそうで。 じゅるり。


「ちょっと神使食べないでよ。 あのね、要するに、大規模に雨を降らせるときは、周りの雲を引っ張ってきて降らせるから、ほかの場所の雨の素が不足するから、きちんと挨拶回りして周りの神にちゃんと許可をもらってからやりなさいっての。 それが神界の常識なの。 覚えた?」


すっごいよくしゃべる。 九官鳥か?


「ニャー(なんとなく)」


「うわあ。 残念な神が隣に来ちゃったなあ。 まあ今度の集会できっちりしごくから覚悟しときなさいよ。」


猫の集会かな? 満月の夜に空地の土管に集合ですね。


「ニャー(ラジャー)」


「ふんっ」


パタパタパタ。


待てよ、これはちょっとかなりマズイことになったのではないか?


「ニャーニャーニャー!(ねね子さ~ん! ねね子さ~ん! 来て~!)」


「猫神しゃま、どうかしゃれましたか?」


「ニャンニャ!(隣村の神様を教えて!)」


「隣村でしゅか? 東の森の向こうが蛇神村の蛇神しゃま、西の森の向こうが御鳥村の御鳥しゃまでしゅ。」


「ニャニャ?(それだ! その御鳥様って・・・女神様?)」


「そうでしゅ。 女神しゃまでしゅ。」


ああ、良かった。 危機は回避された。 いやあ声だけだったから、もしかしたらネカマではないかとすごい恐怖だった。


蛇はちょっと怖いからパスだけど、鳥の女神様ならお友達になりたいかも。


「ちなみに蛇神しゃまも女神しゃまでしゅ。」


「ニャ?(なんですと?)」


蛇のような女神様か。 ロック? いや、岩根山ルリ子さん? あれは狼か。


それはそれで。


よし、どちらとも仲良くなっておこう。


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