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1-6  モンプチ


そのあと、うとうとしていたら、なにやら外が騒がしい。


横を見るとねね子ちゃんがいない。


まあ学校とか、お花摘みとか、ずっと拘束はできんわな。


外はさっきの雨でまだ地面が濡れている。 出たくない。


よし! もうちょっと、うとうとしよう、そうしよう。 Zzz。




「ねね子や、しゃっきの雨は。」


「はい、お婆しゃん。 猫神しゃまでしゅ。」


「えらいぞ、ねね子。 今度もいい神しゃまで良かった良かった。」


「巫女様はおるか?」


「村長しゃん、いらっしゃい。」


「この雨はもしかして。」


「はい、新しい猫神しゃまがいらっしゃって、雨をふらしぇてくだいしゃいました。」


「おお、それはめでたい! ありがたい! これで田んぼも生き返る。 早速猫神様歓迎のお祭り、といきたいところだが。」


「はい、わかっておりましゅ。 貧しい村で余裕がないのは。 なので収穫がうまく出来たら秋のお祭りをお願いしましゅ。」


「わかった、約束しよう。 今は少ないがこれだけのお貢ぎを猫神様に頼む。」


「お引き受けいたしましゅ。」




カランカラン。 パンパン。


「猫神様、恵みの雨をありがとうございました。」


「「ありがとうございました。」」


う~ん。 外がうるさいなあ。


ん? 村人ABC? いや、田吉に豚平に芋太か。


なんだなんだ? ここって江戸時代なのか? なんか文明遅れてない? 今更だけど。


村を把握っ! 本当だ。 コンビニがない。 信号もない。 ってか電気もないだと?


猫になったらモンプチを食べるという生来の夢が。 いや、うそうそ。 そこ、信用しない!


こいつぁ困ったぞ。 オレ揚げ物好きなんだけどなあ。 コロッケとか無理そうだなあ。


ま、食べれりゃなんでもいいか。 贅沢はダメだよね。


働かざるもの食うべからず。 犬が西向きゃ尾は東。 兄貴は俺より年が上。 雨の降る日は天気が悪い。


世の真理を並べていたらお腹がすいてきたぞ。 あの、すみません。 ねね子さん? お婆さん?


ごはんはまだですか?


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