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セミ:ノンフィクション、 カズをワールドカップに出そう。

作者: ケン 塚原

応援歌です

 これはセミ、ノンフィクションです。実名を使っています。そのほうが、皆様に訴える力が強いと判断したためです。 途中からフィクションに変わります。 人を誹謗中傷したりする言葉は、一切使っておりません。あくまでも応援歌です。 では、ストーリーにはいります。                   それは、ひとりの男のつぶやきから始まった。 「カズをワールドカップに出そう。」 カズとは三浦知良のことである。15歳で単身ブラジルに渡り、その後世界三大チームのひとつブラジルの名門サーカーチーム、サントスで活躍する。サントスの選手と同じくらいの日本人離れしたプレーの速さを持っている。   そのカズが1998年のワールドカップフランス大会の代表から外れた。その時の監督は岡田武史監督です。 ワールドカップフランス大会最終予選で日本は苦しみながらも何とか代表の座を摑んだ。カズは最終予選中、得点を決めることができなかった。ワールドカップの出場メンバーは22人。 3人の選手が落とされる。海外での合宿や練習試合のあと現地スイスでワールドカップメンバーが発表された。今でもはっきり覚えている。発表当日、岡田武史監督から発せられた言葉は「外れるのは、カズ、三浦カズ」 このことばに衝撃を受けた人は多いだろう。日本チームの中心的存在であり、精神的支柱でもある三浦知良がなぜ外れるのか。この発表の何日か前からカズが外されるのでないかという噂がたっていた。そのため他の選手達は練習試合でもカズにボールを集めシュートの機会を増やし、得点を挙げさせ何とかカズをチーム内に留めようと努力した。にもかかわらず岡田監督はカズを外した。カズの他には北澤豪、市川大祐が外されそれぞれ帰国した。 誰もがまさかカズがと思ったことである。北澤もそれなりに活躍していた選手だった。おそらく岡田監督の構想と会わないものがあったのだろう。後日岡田監督はその時の理由について「あの時カズは調子が悪かった。」と言っている。帰国したカズは報道陣に対して「こういう形で帰ってくるとは思ってもみなかった。気持ちの整理はもうついている。魂は向こうにおいてきた。」と語った。何というスポーツマンらしい潔さ(いさぎよさ)であろう。 しかし無念さが伝わってくる。 日本国民全てと言ってもいいくらい、多くの人がカズが外れたことにガッカリしたことだろう。 ちなみにこのフランス大会に日本は全敗し、一勝すらできなかった。 しかし過去を悔いても始まらない。ここからは皆で行動を起こそうではないか。 カズがワールドカップへ出場できる方向へと。 日本サーカー協会へ働きかけよう。 FIFA(国際サーカー連盟)へも働きかけよう。 SNSへも多くのツイートをし日本国中でカズを出すという大きな目的へ向かった渦を巻き起こそう。                                   ここからはフィクションである。 多くのサーカーファンのみならず、サーカーは知らなくても三浦カズは知っているという人は多い。それらの人の意見が日本サーカー協会を動かし、FIFAをも動かした。 そして三浦知良をコーチ兼選手としての特別枠で2018年ワールドカップ ロシア大会に参加できるようにした。   2018年6月19日 現地時間午後3時ここロシア沿岸部モルドヴィア共和国の首都サランスク。 ここにあるモルドヴィア アリーナは多くの観衆で埋めつくされていた。 空は雲ひとつない快晴で眩しいくらいの日が射していた。 気温は20度Cとスポーツをやるには最適な温度。それはこの日のためにあたかも用意したかのような天候だった。  この日の試合はグループHの日本対コロンビア戦。            やがて試合開始の笛が鳴り、両チームとも入り乱れての一進一退のシーソーゲームとなった。 双方とも決定的なシュートが少なく1対1のまま前半を終えた。 そして後半30分ついにその時はきた。 今まで我慢していたハリル監督は、痺れを切らしたかのように立ち上がり三浦知良に交代の準備をするようにと指示を出した。  カズはすっくと立ち上がった。 長年待っていた時が来たのだ。 夢にまで見たワールドカップの晴れ舞台に立てる。 もういつ死んでもいいと思った。心残りはなかった。やがて交代の合図が鳴り、カズはピッチに立った。 流れる風が爽やかだった。 全てが止まっているか、スローモーションで動いているかのように思えた。ふと気がつくと目の前にボールがある。 カズは何のためらいもなく思い切りボールを蹴った。 ボールは吸い込まれるようにスーと相手陣内のゴールに突き刺さった。          ネットが大きく揺れ、場内は一瞬静まりかえり、やがて歓喜の嵐が起きた。 割れんばかりの歓声であった。 試合終了の笛が鳴り日本は2対1で勝った。                           三浦知良の夢にまで見たワールドカップでの勝利。 今までの永い(とき)が走馬灯のようにカズの脳裏には浮かんでは消えた。全てが報われた瞬間だった。                       この日のために、この時のために全てがあったかのように思われた。 その後三浦カズは第2戦のセネガル戦にも出場し、輝かしい成績を残した。 ワールドカップ フランス大会に、ともに出れなかった北澤豪もカズの活躍を我がことのように喜んだ。 全てが報われたのだ。                   さあ、皆で行動を起こそう。  これがフィクションではなく現実となるように!!          (とき)は少ない!!

よろしくお願いします。

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