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6日目午前
「目の前にはなんだかわからない本たち。
そんなわけで、あたしたちの仕事はこれからだ。」
「まあ始めたばかりだからね、まだ。」
「まず、肉眼で見る。
んで、本のレア度、現在耐久値、修復難易度を確認・・・。
って、肉眼ではできないので、「書籍鑑定レンズ」を使用、と。」
「慣れるとレンズ無しでもできる、っていう説明されたけど、できそうにないわね。」
「そうだねぇ。
名前通りだとすれば「書籍鑑定」のスキルが生えるまではムリなんじゃない?
どうやったら生えるのかわからないけど。」
「レンズ無しで調べる、ってところが訓練になってるのかもね。
レンズを使った方が調べる効率が良いのは確かなんだから、最初からレンズで調べろ、と言わないのは何かの意味があると思うわ。」
「なるほどー。
とりあえず調べた分届けてくるね。」
「いってらっしゃい。」
「えっと、これとこれとこれが大ざっぱに修復、これが大ざっぱでいいけど難易度高い、これはレア度高いから精密修復、これは耐久値低すぎて修復不可能、と。
お届け完了、んで、またなんだかわからない本をもらってくる、と。」
「よし、次いこか~。」