4日目 朝定食と不吉な予感
「市場に到着~。」
「にゃー。」
「さて、まずは朝ごはんをどこで食べるか決めるために見て歩きましょうね。」
「らー。」(こくり)
・・・
「あら?あの店、朝定食がいつもより値段上がってるようね。
珍しい食材でも入ったのかしら?」
「おはようございます。」
「よう、おはよう!
定食のおかずはいつもと同じだぜ。」
「あら、聞く前に答えが。」
「今日は同じことばかり聞かれてるからな。
どーせそれ聞きたかったんだろ?」
「え、ええまあ。そうです。」
「なんだか知らねぇが、今日は市場全部値上がりしてるらしい。
俺んところも仕入れが高くなっちまって値段も上げねぇとどうにもならなくてな。
定食もいつもは6チップだが、今日は8チップになっちまった。」
「かなり仕入値上がったんですか・・・。」
「ああ。かなりだな・・・。
まあそんなわけでだ。今日はどこ行ってもこんな感じだと思うぜ。」
「それなら仕方ありませんね。」
「とりあえず、連れてるお嬢ちゃんがかなり腹減らしてるように見えるから、早めに決めたほうがいいと思うぜ。」
「え?
あ、かなりですね。これは。」
「むー・・・。」
「えっと、それじゃ魚定食2つ、一つはご飯3分の1くらいでお願いします。」
「ずいぶん減らすんだな。
それじゃいつもの値引きで一人7。減らした分下げて7と6の13だな。」
「はい、それでは13チップです。」
「まいど。
んじゃてきとーに空いた席座っててくれ。」
・・・
(ぱくぱく)
「うん、いつも通りおいしいですね。」
「らー。」
「食べおわったらいろいろ見て歩きましょうね。」
「み?」
・・・
「角の定食屋さんが言っていた通り、全体的に値上がりしていたわね・・・。」
「特に食料品の値上がりがひどい。」
「こんなこと今まではめったになかったんだけど、どこかで何かが起きているのかしら・・・?」




