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くものしょうかんまほうのはなし

魔法学校でゾンビ召喚実験してからゾンビの話をして帰ってきた後。


「そんなわけで、いっぱいお菓子もらった。」


「そっか、ゾンビ召喚の魔法の手伝いをしたら、大成功で報酬のオマケね、気前良いね依頼者の人。」


「らー。そんなかんじ。」


「ずいぶんたくさんお菓子をもらったのね、これだけ追加でもらえるくらいなら、かなり予定とは違う結果になったんでしょうね。

 どんな光景だったのかしら、見たくはないけれど少しだけ気になるわね。」


「予定より一段階上の召喚術ができたらしい、しかも大成功だったみたい。よろこんでた、いろいろもらった。

 もらったもののお礼に、影から見張る蜘蛛の召喚れしぴ、教えておいた。クモを呼び出して見張りをさせる魔法。

 指定して召喚することができれば、召喚した後に自由にさせてもあんまり困らない、だから召喚のコストを少し多めに用意するのだけ気をつけておけばかなり簡単。

 影から見張る蜘蛛と下位のアンデッド系とは相性悪くないし、便利かもって思った。」


「召喚魔法のやり方を教えたのね。召喚の勉強している学生さんだったっていう話聞いたはずだけど、白ちゃんが教える側なんだね。」


「らー。召喚に使っている言葉が下位古代語、えるふの言葉に近い言葉で構成されていたから、えるふだったら書き換えるのも簡単。

 性質を指定する単語たくさん入れた呪文と、影から見張る蜘蛛の6次位相の位置を表す言葉も入れた。あとは上位存在に対するお礼でちょっと多めに魔力消費する感じ。

 このくらい指定すれば、他の存在が割り込んで呼び出される確率はすごく低くなるし、割り込んでくる相手の消耗もすごく多くなる。上位存在にも魔力を送るから同じ魔法を繰り返すほど効率がよくなって行く。

 例えるなら、普通の召喚術が名前も知らない顔も知らない連絡先も知らない言葉も通じない、でも特定の仕事をできる人を雇いたいくらいの難易度、教えた召喚術ははけんがいしゃ、こっちで言うと大きい冒険者チームの連絡先、でんわばんごーを知ってるみたいな感じかな?報酬いっぱい払えば安定して同じくらいの相手を呼べるはず。」


「普通のよりはめちゃくちゃ簡単っぽいね。その例えだと。途中にいろいろわからない単語があったけど。相手が充分だなって言うくらいの報酬を渡せるならなんとかなるってことだよねだいたい。」


「らー。かんたん。

 誰でも簡単に使えるように6次位相空間のざひょーを使っているから、聴いて覚えればそのまま使えるパターン。簡単すぎるといってもいい。

 注いだ部分の力は丸ごともっていかれるから、魔力の入れすぎには注意ってくらいかな、危ないところは。でも召喚魔法はだいたい同じように余分に注いだ分は無駄になる感じだし、普通の魔法で操れる生き物じゃないから召喚の後の制御に魔力使わない分わかりやすい。だから召喚魔法の中ではやや安全だけど召喚魔法だからそれなりに危ない感じ。

 たとえば魔導士の杖とか魔法の巻物とかだと、魔力を使用者から出す場合と別枠で確保してある場合に分かれる、別枠で確保してある場合は威力も安定してるし安全。使用者から出す場合でも、使用者から死者が出ることが必須コストとかじゃなければ、ある程度危険な領域まで魔力を注いでそれでも足りなかった場合は普通は失敗になるし、逆に充分以上に魔力を注ぎすぎたとしてもある程度で魔力の受け入れは中断されるようになってる。

 でも、魔力量に応じて効果が強くなるタイプの場合は、注がれた分効果が増すだけで、限界受け入れ量はたぶんほぼない、ふつうのにんげんのひとなら全力で注いでもそのぶん威力が上がっていくだけだし、術者の限界を超えそうだからすとっぷ、とかいう効果もついてないから、限界を超えてがんばりすぎたときは困る感じ、かな。にんげんのひとは限界を超えて能力をしぼり出すみたいなこともわりと簡単にできちゃうからけっこう危険。

 とりあえず全力で力を入れる、っていうやりかたが癖になっている人は大失敗するかも。

 あと魔力量が多すぎると影から見張る蜘蛛が呼び出されすぎて見張るために隠れる場所がなくなって隠れる場所を探して大移動、ってかんじになりそうだから、魔力量がすごく多い場合だったら種類を指定しないで呼び出す形の召喚術のほうがいいかも。圧倒的に強い相手に狙われているとかいう情報からの一発逆転に使うには目立ちすぎるから逆効果だし、大量な魔力でやるような召喚じゃない感じ、コストが安いのが長所だしね。」

 

「なるほど、つまり白ちゃんが使うには向いてない魔法なわけだね。魔力量についての感覚はだいぶ大雑把っぽいし。白ちゃん基準でコストが安いっていうのはふつうの人間に使えるレベルなのかなそれ?」


「み?ふつうのにんげんのひとでもたぶんできる、と思う。できなかった場合は出てこないだけだからまずは試しに安全なところでやってみるのもいいかもしれない、みためはだいたい蜘蛛っぽいしコントロールできないから街なかでやってみるのはめいわくかもね。攻撃はしてこないし陰から見られるだけだけど、気づくとけっこうびっくりする、たぶん。」


「蜘蛛は苦手な人多そうだよね。あたしは蜘蛛は現物ほとんど見たことないからわからないけど、怖いって聞く。」


「モンスターとしての蜘蛛なら話には聞くけど、本物は見たことは無いかもしれないわね。見たらパニックになるかもしれないわね。」


「むー、やっぱり街なかではやらないほうがよさそうだね。攻撃力は無いけどびっくりしそう。召喚魔法自体が街なかで使うのは想定されていないともいえる、かも。」


「まあ町中でよく使う魔法は洗浄、消臭くらいだよね。あとは浮気がバレそうになった人の宣誓くらい?」


「宣誓は使っている人は聞いたことが無いわね、かなり特殊な例じゃないかしら。嘘をつくと周りの人にわかるようになる魔法よね。

 町中では訓練所で使う戦闘用魔法くらいしか思いつかないわ。」


「むー、錬金術も魔法の一種とも言えるから一番使われているのは錬金術かも、錬金術はたくさん繰り返すことが多いからたぶん使用回数では上位にきそう。あと鑑定も魔法でやる場合もあるね、鑑定は技術でもできるし勘で似たようなことをできる場合もある。目立つところだとそんな感じかも。

 この街みたいに大きな街だと結界魔法とか転移魔法陣とかの設置型の魔法がかなり目立つね、転移魔法陣は見えにくいように描かれてはいるけどいろんなところにあるから目に入る。」


「ああ、まあそうかもね、魔法陣は時々意外なところにあるのを見るよ。転移用か他の魔法陣かあんまりわからないけど。」


「み?だいたい壁にあったら転移用、床にあったら転移以外の目的、召喚とか防御とか魔力増幅とかいろいろ、空中に書いてあったら速攻で効果がある魔法の一部って感じかな。天井にあるとかはあまり聞かないけどもし天井に描くなら天井と床に描いて相互作用させて強い効果を出そうとする感じになるかな?」


「なるほど、転移か速攻ならわかりやすいけど他はわかりにくいってことね。速攻魔法だってことだけわかってもどうにもならないだろうけどさ。」

 

「らー。わかりやすさはあってると思う。速攻魔法はわざわざ地面に魔法陣を描くほどではないコストが軽い魔法とか、じっくり見られたら対抗呪文で潰されるような魔法とかに使う感じだから、大呪文とかじゃなさそうという前提がわかっていればなんとかできる場合もあるかも、でも間に合わないことの方が多そう。

 割り込んで妨害しても良いのかどうか悩んでるうちに完成してしまう、ってなりそう。または妨害が間に合わなくて完成してしまう感じ。とっさに妨害魔法を使えるように特訓するより普通の魔法の練習した方が効率は良さそう。」


「なるほど、ちなみにさっき言ってた蜘蛛の呼び出しは魔法陣使う魔法?」


「み?召喚時の魔力消費を軽減する魔法陣ならちょっと効果があるかも。でもあんまり変わらないくらいかも。」


「そうなんだ、召喚が全部魔法陣が必須なわけじゃないんだねー。」


「らー。いろいろだね。」

「影から見張る蜘蛛の召喚」

影から見張る蜘蛛を召喚する魔法。

影から見張る蜘蛛には戦闘能力は無く、ただ隠れてから周りのものに視線を向けるだけの存在。(見たものを教える能力は持っていないので、情報を受け取りたければ情報を受け取る方法を別に用意する必要がある。基本的に見てるだけ。)視線を向けられると反応するモンスターなどを無駄に反応させることができるかも。魔力量によって召喚する数が変わる。

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