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おこのみやきのはなし。

 「口げんか、って、どんな状態になってるの?けっこー険悪な感じ?」


 「むー。よくわからない。

 さいしょ、転移の扉が使えるよーになったらどこに行きたい、とか、そーいう話をいろんなひとがしてたみたい。

 つぎに、ねこさんとたぬきさんが、「オコノミヤキ」っていうたべものの作り方についての話で、言い争いしてた。

 そして、七日間くらい、別行動しようってことになったんだって。

 そのあとに、ほかのひとたちがなんかいろいろ指示しようとして、たぬきさんたち4人が「しばらくは自分たちで最善だと思うように行動するけど指示は受けない」っていう感じの宣言をして、そこから口げんか。」


 「最初がお好み焼きでけんか?ちょっと見せてね。

 あ、ほんとにお好み焼きの話から始まってる。

 でも、お好み焼きっててきとーに粉を入れててきとーに具材入れて焼く料理なんじゃないの?

 あたしは料理の仕方とか詳しくないからわからないけどさ、色とか形とか、店によってぜんぜん違うよね?」


 「らー。わたしもそう思う。ゼライムパウダーを使うか使わないかでもかなりちがってくるし、ほかにもメインの素材とか焼きかたとかいろいろちがうはず。

 でも、ふたりにとってはちがうみたい?「オコノミヤキ」っていう言葉に、もっと細かい意味があるのかも。

 地方によって、同じ言葉で違う料理のことを言ってたりすることもよくあるし、そーいうのだったらおたがいなっとくするけっかにするのはむずかしいかも。」


 「ふーん。難しいんだね。

 おいしければいいじゃない、って思うけど。

 そういえば七日間っていうのはなんか意味あるのかな?ずいぶん半端だけど。一週間じゃダメなのかな?」


 「むー。

 ほかにそれぞれでやることもあるし、っていうことも言ってたから、そのほかのことに7日かかるのかもしれない。

 あと、何か別の言葉の代わりに言ってたりするかもしれないし、ほかの種族とか部族の暦の単位と合わせるためかもしれないし、わからない。」


 「文字通りじゃないかもしれないってわけね。

 別にけんかしてるわけでもないかもしれないし、7日後に何かあるわけでもないかもしれない。

 つまり、ぜんぜんわからない、と。」


 「らー。そんなかんじ。

 こういう不特定多数がみれそーな場所での情報交換だと、単位を変えるとかくらいはしてる可能性もあるしね。」

 

 「うーん、なんか、本当に難しいねぇ。

 普段から本当のこと言ってるかどうかとか疑ってかからなくちゃいけないってことなわけでしょ?」


 「み?

 嘘かどうかが気になるなら疑う必要があるかもしれない。気にしなければ気にならないかも。

 わたしのばあいは、相手が言ってることが嘘でもほんとでもあんまり自分の行動に関係ないことが多いからほとんどきにしない、っていうかんじ、かな。

 そのときおなかがすいてるか、とか、ねむいか、とかのほーが重要かも。」


 「ああ、白ちゃんは眠くなったらすぐ寝ちゃうみたいだもんね。

 相手が嘘をついてるかどうかよりも、重要、なのかな?」


 「らー。ねむいとき起きてるのはわたしには難しい。

 安全じゃないところで寝ちゃう危険性を考えると、なにかに騙されるときの危険性はあんまり高くない、と思う。」

 

 「ふむふむ。

 たしかに、寝てるとき踏まれたりしたら危なそうだよね。

 白ちゃん小さいし。」


 「らー。そうだね。踏まれたらあぶない。

 はいえるふになって体力は少しふえたけど、じっさいあんまり意味はなさそう。」

 

 「まあ体力が高かったから大丈夫だったー、っていうような状態にもあんまりならないよねぇ。

 体力が低かったら死んでたとかいう状態になってる時点で、体力が高くても危ないだろうし。

 しょちょーみたいに防御強いなら話は別かもしれないけど。」


 「でも、白ちゃんの服って、かなり強化したものなのよね?

 踏まれたくらいでは危なくはならないんじゃないかしら?」


 「むー。

 あぶなくないかもしれないけど、実際攻撃当たって確かめたわけじゃないから、わからない、かな。

 どの程度まで大丈夫なのかとか限界にちょーせんするつもりもないし。

 たぶん本気の装備をした状態で、物理戦闘なら普通のにんげんのひとよりかなり弱くてゼライムよりちょっとだけ強いくらいになる、のかな。

 魔法の展開速度がまだまだ遅いから、魔法を使うとしても戦いになった時点で勝ち目はないかも。」

 

 「けっこー速かったと思うけどなぁ。

 例の「えるふびーむ」だってそんな長くはかかってなかったし。」


 「遠距離で相手が気づいてないところから始まるなら大丈夫かもしれないけど、近くだったら走って切り込むには充分すぎるくらいのため時間はあるかも。

 速いひとはすごくはやいはず。」


 「あー。そういわれてみればそうだね。

 速度重視の人だったらとんでもない速さになってそうだ。

 そーいうの相手だったら、たしかにえるふびーむみたいなのは間に合わないか。」


 「らー。まにあわないね。」


 「魔法込みなら白ちゃん最強、って思ってたけど、弱点はやっぱりあるんだねぇ。」

 

 「らー。弱点たくさん。」


 「ところで、その7日間の間って、どーするの?

 様子を見に行ったりする感じ?」


 「み?

 いつも通り、かな。

 おなかすいたらごはんたべて、ねむくなったらねる。その合間にいろいろする。」


 「うん、その言い方ならいつも通りになるね。

 何が起きてもいつも通り、って感じだけど。」


 「らー。そうかも。」

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