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くんれんとおひるね。

「あ、そろそろクッキーなくなっちゃうね。

ちょっと待っててね、なにか探してくるよ。

お客さん来るのなんて久しぶり・・・?

久しぶり、だよね。

うん、久しぶりだから、とっておきのを出しちゃうからね。」


「お気になさらずー。

あたしたちの前においしいものだしちゃうと遠慮なく全部食べちゃうだろうし。」


「らー。

つぎは、わたしが食べ物出すから、るなりあさんはすわっててね。

あいてむぼっくすー。

いもの薄切りを油で揚げたもの、たくさんあるから出す。」


「ああ、そーいえばそれがあったか。

料理の練習でたくさん作ったやつだから、ほんっとうに山ほどあるんだよね。」


「え、そのリュックって、『アイテムボックス』!?」


「らー。リュックの奥に、あいてむぼっくすー。」


「すごいもの持ってるんだね。」


「み?

そーでもない、かな?

たぶん、けっこーたくさんでまわっているていどのどうぐ、だとおもうよ。

いも、たべよう?」


「あ、そうね。いただきます。

えっと。

『ともに出会えた幸運と、恵みを与えし風と大地、変わり変わらぬ炎と水、この喜びをかたちにする音、すべてに感謝を。

 いただきます。』」


「にゃー。

いただきますー。」


「いただきまーす。」


「いただきます。」


・・・


「うわぁ、これおいしいんだね。」


「にゃー。そうだね。おいしい。

でも、わたしはそろそろおなかいっぱいだから、きゅーけいしてるね。

まだまだたくさんあるから、たりなくなったらおしえてね、ついかでだすから。」


「うん、ありがとう。」


「えっと、白ちゃん、少し聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」


「み?

どうぞー、みーたんの質問なら、こたえられるものはなんでもこたえるー。」


「宗教施設を探してここに来たのよね?

そのわりには、外も中も普通の家に見えるんだけど・・・。」


「むー。

たぶん、るなりあさんのおとーさんがかえってくると、宗教施設になる?

いまも宗教とか魔法のどうぐはたくさん配置されてるけど、目立ちにくいようになってる感じだね。」


「えっ、私のおとーさんって、宗教の人なの?」


「あったことないからしらないー。

でも、さっきの歌もしゅーきょーのうただし、壁に貼ってある『白紙の絵画』とか、椅子の配置とか、食事の前の祈りとか、いろんなことが宗教知識がない人には難しい感じにはなってる。

だから、しゅーきょーちしきがかなりあることと、あるていどそれに沿った生活を送るつもりであることは確定でいいと思うよ。」


「そうなんだ・・・。

シロちゃんは、その宗教のなにかでおとーさんに会いに来たの?」


「み?

さっきの歌みたいな、精神をおちつけるなにかがほしくてきたー。

るなりあさんのうたのおかげで、治ったみたいだから、あう必要はなくなったよ。

そーいえば、おれいしてなかったね。

なにか、ほしいものあるかな?」


「いや、ボクがいつも歌ってる歌をうたっただけだから、お礼とかもらうほどのことはしてないよ。」


「むー。

すこしこまってたところを、たすけてもらった、あのうたで。

私にとっては、お礼するほどのこと。

だから、できれば、なにかほしいものを言ってほしいな。」


「えーっと。

それじゃ、シロちゃんがこのくらいかなーって思うくらいのなにかをちょーだい、でいい?」


「らー。だいじょぶー。

みーたん、アイテムボックスから、青の袋を一つ出してね。」


「これのことかしら?」


「にゃー。あいあとー。

るなりあさん、わたしはさっきの歌の価値は、すくなくてもこの袋いくつかに相当するくらいはあると思ってる。

お金以外のものでも、ある程度までだったら、探してきたり作ったりする。

てきとうなものでいいんだったら、これを受け取ってほしいな。」


「えっと、これ、お金ってこと?」


「らー。開けてみるね。」


「うわ、って、全部銀貨っ!?

何枚入ってるのこれっっ!」


「たぶん1000枚?

ごまかされたりしてなければ、ね。」


「これいくつか、って、銀貨何千枚ってことよね?

さっきの歌が銀貨何千枚、って、どう考えても多すぎるよ・・・。」


「むー。

していどおり、このくらいかなーっておもうくらいのもの、だした。

ひとによって、かんがえかた、ちがう、しかたない。」


「ああ、そっか。

ボクが『シロちゃんがこれくらいかなって思うくらいの』って言ったんだもんね。

でも、こんなにはもらえないよさすがに。」


「むー。

それじゃ、ほかに、なにかほしいものはある?」


「えっとね。

ボクのおとーさんは、旅に出る前に、『外は危ないからこの家で待ってなさい』って言ってたんだ。

でも、ボクが強ければ、たぶん一緒に行けたんじゃないかなって思う。

だから、次に帰ってきた時には一緒にいられるように、強くなりたい。

『ボクに戦い方を教えてくれる人を探してほしい』。」


「むー。

わたし、しりあいすくない。

かんたんなごしんじゅつでよければ、たぶんみーたんとはーたんがしってる、かも?」


「あ、うん。

ほんとの基本だけしか教えられないとは思うけど、それでよければ少しはできるよ。

ルナリアちゃんも白ちゃんほどじゃないけど小さいから、実戦でどこまで役に立つかはわかんないけどね。(10歳くらいかな?)」


「そうね。

身を守るための基礎だけだったら、ある程度は教えられると思うわ。」


「それじゃ、ミヤさん、ハヤテさん、お願いしていいですか?」


「もちろん。まっかせて。」


「はい。いっしょにがんばりましょうね。」


「はいっ!」


「それじゃ、まずはあたしからいくよー。

みやっちは白ちゃんといっしょにいてね。

たぶん白ちゃん眠くなってるころだし。」


「らー。そろそろねむいー。

おやすみ。くぅ。」


「この部屋の中でできること、っていうことでいいのかな?」


「あ、はい。

 おとーさんは、ここで待ってなさいって言ってたので。

 できるだけ、離れたくないんです。」


「うん、りょーかい。

建物の中でできるもの、ならあれからかな。

あたしがルナリアちゃんの背中をさわる。

そしたら、ルナリアちゃんがあたしの後ろに回って、背中をさわる。

次またあたしがさわる。って感じでくりかえすよ。

避けないから場所は決まってるけど、なるべく速く触れるように。

大丈夫?やることはわかった?」


「はい。いつでもだいじょーぶです。」


「それじゃいくよ。

ほいっ!」


「え!?

は、速すぎる・・・。」


「ルナリアちゃんの番だよ~。」


「あ、はいっ、いきますっ!」

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