とりにく、たくさん。
「そざいぶんぱいかんりょー。
にく、たくさんもらった。はねもたくさん。
あとはつめとかいろいろ?」
「おお、鳥肉。良いねぇ。おいしいといいな。
それはそれとしてさ。出発前に白ちゃんに届いた『町を出ろ』っていうメッセージに関係してるのかな。その鳥。」
「み?
どうだろう。
中途半端にしか解読できてなかったから、関係ありそうな言葉を使って解読をためしてみる。
『鷲獅子』『暴食』『グリフォン』『グリフィン』『グリフ』・・・・
かいどくかんりょー。
『町の外に出ろ、暴食の鳥がいる、おいしい』だね。めっせーじ。昔の言葉で書いてあるからむずかしいけど、たぶんそんな意味。」
「へー。おいしい鳥がいるぞ、って情報だったんだね。
・・・鷲獅子?」
「らー。鷲獅子、だって。
鳥肉なのかな獣肉なのかな。」
「えっと、あの、白ちゃん?
鷲獅子、って、あのグリフォンだよね?」
「らー。ぐりふぉんだよ。」
「白ちゃんが倒した『大きな鳥』がグリフォン、だったってことだよね?」
「らー。そうだよー。
わざの出力間違えた。
うまくいってれば、まぶしくてとべなくなるくらいなはずだったんだけど。」
「いや、グリフォンは倒せるなら倒すのは間違ってないと思うよ。
グリフォンって、たくさん人を襲うから、すぐ倒さないと大変なことになるはず。」
「らー。そうかも。
おなかすいたら食べ物探しに来る。おなかすくの早いから何度も来る。
倒すまで何度でも襲われるかんじ?」
「その『食べ物』というのが、人間のことなのよね・・・?」
「らー。
馬がさいしょ、そのつぎにんげん、かな。
石でも鉄でも食べるけど、狙われやすいのは馬、人、そのほかの動物の順?
にげようとして馬車使うと、よけいにねらわれやすくなる。」
「馬は値段高いもんねぇ。エサとして使い捨てられるようなものじゃないよね。
でも、荷物とかを持っていくのには必要だし、ほかのモンスターが相手なら馬がいたほうが有利なんだよね。
難しいところだね。」
「むー。そうだね。
うっかり倒したけど、けっかてきに、よかったっていうことでいいかな。」
「そうだね。お手柄だと思うよ。
たぶん白ちゃんがいなかったらこの周辺が無人の町になってる、ってくらいには。
名乗り出れば、報酬いっぱいもらえるんじゃないかな?」
「むー。もらってうれしいものはなさそうだから、だまっていたほーがいい、かな?」
「そうかもね。
たぶんお金とかいっぱいもらえるとは思うけど、白ちゃんはもともと使い切れないくらい持ってるみたいだし。
名乗り出て良いものもらえることもあるかもしれないけど、なんか厄介ごと増えそうな気もする。」
「らー。そうだねー。
にくたくさんもらったから、利益はあるし、なのりでるひつようはない。
にくは、保存のまほーかけてしまっておくことにするね。
やきにくしたくなったら、つかってみる。」
「グリフォンの肉で焼き肉・・・
まず火が通るのかしら?」
「ふつうのほうほうではむずかしい、かも。
いろいろ、調理道具とか改良しないとたぶんむり?」
「まあ並みのモンスターじゃないもんねぇ。
料理にもいろいろ難しいところがあるくらいで自然かも。」
「にゃー。そうだねー。」
「とりあえず、町に戻ろうか。
メッセージの内容は終わったみたいだし、ご近所の平和も守られたみたいだし。」
「らー!」