そとまででてみます。
「もーちょっとで出口のところまで行くね~。」
「白ちゃんは眠っちゃってるみたいね。」
「あ、そうなんだ。
おんぶしてる状態だと後ろ見にくいからわからなかったよ。
そーいえば、いつでも眠れるようになったって言ってたし、特訓の成果ってやつかな?」
「えっと、白ちゃんがどこでも眠れるのは、いつものこと、よね?」
「いや、普段は、眠気が限界来た時にガクッと寝ちゃう感じ?
ふつうの人だと、徹夜しよーとして途中で寝ちゃうときみたいな、そんな感じだと思う。
でも、特訓の結果、眠くなってなくても眠ることができるよーになった、らしいよ。
そのぶん、起こせばすぐ起きる、はず。」
「それじゃ、起こしてみるわね。
白ちゃん、出口まで着いたわよ。」
「み?
おあよー。」
「はい、おはよー。
町の入り口まで着いたよ。ここでよかったんだよね。」
「らー。
ここから、あるいてまちをでるー。
そうすれば、めっせーじのけっかがわかる、かも。」
「ああ、まあたしかに「みやっちに運ばれて町を出た」、っていうのだと「町を出ろ」っていうメッセージに合ってるかはビミョーなことになっちゃうよね。
出てるのはたしかだけど、白ちゃん自身の行動で出る必要があるのかもだし。」
「メッセージの送り主もわからない状態では、詳しい説明を聞くのも無理でしょうしね・・・。
とりあえず、ある程度想像でカバーして行動する必要がある、ということかしら。」
「らー。たぶんそんなかんじー。
いりぐち、だけど、門とかなわけじゃないんだね。陣地?」
「壁の上が弓兵用の射撃台になってるんだね。
そんで、正面からの突撃だけは防ぐように最低限の防御壁がある、と。
土を積み上げてるだけみたいだから、これなら補修も簡単そうだね。」
「らー。目的を限定することで、簡単さと効果を両立させる、いいほうほう。
結界も最低限の物だけにしてるみたいだね。
浄化結界、だから、ゾンビとかを防ぐのには向いてるけど、ある程度知恵があるモンスターにはほとんどききめ無いはず?」
「まあゾンビ以外には効かないだろーね。」
「み?
ふつうのもんすたーにもすこしだけだけどききめはあるよ。
にんげんの臭いを、結界のにおいで打ち消す?
においけし、とか、そんなかんじ。」
「そうなの?
浄化なんていうから、ゾンビとかアンデッド系にしか効かないのかと思った。」
「アンデッド系は、そーいうのが苦手、っていわれてる、けど、そーいうの効かないアンデッドもいる。
魔力のにおいで攻撃対象を決めるモンスターは、結界が苦手?そんなかんじ。」
「なるほどー。
まあ人間だっていろいろ特徴違うわけだし、モンスターだっていろいろいるか。」
「らー。そうだね。
そろそろ、そとにでてみようか。」
「あ、そうだねー。
ここでずっと突っ立ってても仕方ないし、とりあえず出てみよう。」
「そうね。そうしましょう。
出る時の順番とかは気にしなくても大丈夫かしら?」
「あたしが最初で、白ちゃんが次、最後にみやっちがいいんじゃないかな。
もし何か変なことあっても、あたしは逃げ足速いからある程度なんとかなるかもだし。
それでいい?」
「そうね。白ちゃんが真ん中に居れば、いつでもどちらかが見ていられるでしょうし。良いわね。」
「らー。それじゃ、そんなかんじでいってみよー。」
「おー!」
「そうね、行きましょう。」
・・・
「み?」
「ん、どーしたの白ちゃん。なんかまた変なメッセージでも来た?」
「むー。なんでもない。
くしやきおいしかったなーって、おもった。」