いろいろなおせます。
「普通じゃない方法なら、違う材料でも作れる、ということかしら?」
「み?
つくれるよ。
つくりかた、せつめいしたほうがいい?」
「ええ、よければ説明お願いするわ。」
「らー。せつめいするー。
麻痺消しポーションを普通に作る場合、毒消し草と麻痺草とか、毒消し草と麻酔草とか、やすらぎ草と強化草でつくれる。
普通じゃない方法だと、混沌草と特化草の調合とか、苦苦草と甘露草の調合とかで作れる。
でも、あんまり大量に手に入る素材ではないと思うからたくさん作るのは難しいかも。
たくさん作るんだったら、ほかのスキルもつかわないとだめだとおもう。」
「ほかのスキルというと、錬金術とかかしら?」
「らー。錬金術は素材を変えるのに使える。
あとは農業スキルで材料を増やすとかも、じつりょくしだいではできるかも。」
「薬をたくさん作る方法がないわけではないのね。」
「らー。いろいろある。
だれがつくるかにもよるけど。
スキルがある程度ないと、なんでもしっぱいするみたいだし。
まひけしぽーしょん、つくりたいの?」
「作れるなら作りたいと思うわ。
ずっと麻痺になっているのも大変でしょうし、助けようとしてあぶない目に合う人も減らせるのよね?」
「むー。
くすりのために外に出る人をへらせる、とはおもう。
でもそれがあんぜんかどうかはわからない。」
「外に出る必要がなくなる、ということは安全になるということだと思うんだけど、違うのかしら?」
「さっき話してた予想、被害の原因が『虫系のモンスターの偵察兵』だとすれば、だけど。
偵察がいるなら、偵察が情報を伝える本部がある。本部にはリーダーみたいな存在がいる。
リーダーの性格とかスキルによって違うけど、たぶん、偵察兵を含めた兵の数に依存するスキルを持ってるはず。
だから、ある程度、外に出る人も必要、かも。」
「えっと、『蜂の数を減らさないと、リーダーがどんどん強くなってくる』、だから『リーダーの能力上昇を抑えるには偵察蜂を倒しておいたほうが良い』ということね。蜂だったとしたら。」
「らー。そんなかんじー。」
「そして、麻痺消しポーションの材料を取りに行く人たちが虫に襲われて撃退する可能性もある程度あると考えると、取りに行く人が多いほうが都合がいい、ということなのね?」
「み?
つごうがいい、とかはない。
わたしにはどっちでもいいし、きにしない、がただしいかな。
『虫の数を減らすには』人間の人が多く出たほうが良いと思うけど、わたしには虫の数もリーダーの強さも関係ない。だからきにしない。」
「たしかに、白ちゃんの魔法ならリーダーが強くなっても脅威にはならないのかもしれないわね。」
「いや、そーじゃないんじゃない?
白ちゃんは、べつに人間を助ける義理がない、ってことを言ってるんじゃないかな?
草集めしてる人はあんまり強くない、って言ってたのに気にしないってことは、被害者が増えても別に気にしないってこと、だよね?」
「らー。きにしない。
しゃべったことがないくらいの相手を心配してたら、私の場合ずっとポーション作りの作業するのが一番効率いいことになってしまう。
だから、しんぱいするのはとくていのあいてだけにすることにしてる。」
「まあ白ちゃんが薬提供したりしたら、間違いなく次も期待されて面倒なことになりそうだしね。
そのうちエリクサー作れーとか無茶振りされたりしそう。」
「み?
えりくさー、というと、拷問薬のことだね。
それなら作れるよ。使いみちがないから作ってなかったけど。」
「えっ?拷問薬?
エリクサーは、ケガでも病気でもなんでも治る薬、だと思ってたんだけど。違うの?」
「むー。
だいたいなんでもなおる、けど、おおけがしたときの痛覚の麻痺とかまで治しちゃうし、直す過程の痛みの軽減は全然しない。
だから、けがは治るけど、けがしたときの何倍も痛い。
ケガさせてえりくさーで治すのを繰り返す拷問があったらしいから、拷問薬って呼ばれてる。」
「薬って怖いんだねぇ・・・。」
「らー。くすりは、つかいかたによってはぶきにもなるんだよ。」