すごく、ねむい。
「白ちゃん、おはよう。」
「おはよー。」
「みーたん、はーたん、おあよー・・・」
「あら、まだ眠そうね。」
「らー。まだすこしねむい。
さいきん、眠っても、また眠い感じ、ときどきある。」
「えっと、いつもより眠る時間短いとか眠る回数少ないとかかしら?」
「むー。
いつもどおり、眠るまで起きてて、眠ったら1刻くらいで起きてるはず。
眠る回数少ないってことはないと思う。さいきんは1日4回か5回寝てるし。さいしょよりおおいかも。」
「んーと、つまり、だいたい一日4刻から5刻は寝てると。
合計すればけっこう寝てる感じだね。あたしたちがだいたい4刻寝てるから、同じくらいだねぇ。」
「・・・『合計すれば問題ない』、でいいのかしら?」
「み?
おきてしまうものは、しかたない?」
「エルフは人間と体質が違う、とかなのかもしれないけど、私たちだと、1刻だけ寝て起きてを繰り返す生活だと、体力回復しきれないと思うの。
もしかしたら、白ちゃんも本当はもうちょっとまとめて長く眠る必要があるんじゃないかしら?
寝て起きても眠気が取れてないっていうのは、体力回復しきれてない、ってことよね。」
「白ちゃんはいっつもそんな感じだったからそーいうもんなのかなーって思ってたけど、なんか長く眠れない理由があるってことかな?」
「み?
たぶんりゆうはないとおもうよ?
なんとなく、めがさめるかんじ?」
「普通に、目が覚めちゃうってことか。
なんか習慣になってるのかもね。ある程度で起きちゃうように。
本当はもうちょっとまとめて寝ないとだめなのかも。」
「むー。
このまえつくったのみもの、ためしてみる。
あれのむ、ながくねむれる、なる、たぶん。」
「あら、ほんとに眠そうだね。だんだん発音があやしくなってきてる。」
「ねむいとき、むずかしい、かんがえる、できない。
あまいの、のむ。おひるね、する。
まず、このこなを・・・。
はーたん、おゆのまほーって、どんなのだったっけ?」
「あたしに魔法のこと聞かれてもわからないよ。
白ちゃん、完全に寝ぼけてるっぽいね。」
「お湯はホットストーンで沸かしましょうか。
お湯ができたら、この粉をとかせばいいのよね。
白ちゃん、どのくらいの濃さにすればいいの?」
「にゃー。あいあとー。
こなを、すぷーんでいれて、おゆをいれるー。」
「いや、そーじゃなくて、濃さね。
この粉、どのくらい入れればいいの?」
「しらないー。」
「あー。試してみるって言ってたからねぇ。味も見当つかないのか。
んー、あたしがみやっちより甘いの好き、そして白ちゃんはあたしより甘いの好き。
だから、あたしが飲んでみてちょーどいい感じにして、少し粉を足せばいい感じになるのかな。」
「それじゃ、試しに作ってみましょうか。お湯も沸いたみたいだし。」
「そーだね。
んじゃためしに作ってみてー。あたしが味見してみる。」
「はい、それじゃまずはこのくらいで、と。
どうかしら?」
「ありがとー。
・・・うん、あたしにはちょーどいいくらいだね。甘くておいしい。
これより少し粉多めにすればいいんじゃないかな。」
「それならこのくらいかしら。
白ちゃん、このくらいの味でいい?」
「あいあとー。」
(ごっくん)
「くぅ。」
「あ、寝た。ひと口で。」
「眠りやすくなる効果、なのかしら。
それとも、単に眠さの限界が来ただけなのかしら・・・?
はやてちゃん、今眠さ感じてる?」
「いや、眠くはないよー。
もうすぐ仕事だし、寝てる場合じゃないし。」
「もともと眠い時だけ寝てしまう、くらいなのかもしれないわね。
とりあえず、いつもの毛布に寝かせておきましょうか。」
「そーだね。
せっかく眠れてるわけだし。
そんじゃ、白ちゃんを寝かせたら、出発しよーか。仕事。」
「そうね。そうしましょう。」
・・・
《レベルアップ!》