2日目 5時~6時 出勤前
「おはよー。」
「おはようございます。」
「みーたん、はーたん、おあよ。」
「おおお、白ちゃんが、あたしたちの名前を!
呼ぼうとがんばってくれている!
いや、ここはお揃いにするためしーたんと呼ぶべきかっ!?」
「言葉勉強中なんですから、なるべく正しい言葉遣いをする方が、見本になっていいと思いますよ。」
「何をおっしゃる。
この白ちゃんが言うみーたんはーたんが間違いだということがあろうか。いやない。
むしろあたしたちの本名のほうを・・・」
「落ち着きなさい」(ちょっぷ)
「あた。」
「勉強、手伝う、わかった?」
「いえっさー・・・。」
「まず質問の基本、これは何ですか、を
二人で言ってみるよー~。覚えてね~。」
「むー。」(首かしげ)
「うん、説明部分が伝わらないのはわかってる。」
「実際何回かやってみましょう。
白ちゃん覚えるの速いですし。」
「んじゃあたしが質問、みやっちが答えで行くよ。」
「これは 何 ですか?」
「これは 本 です。」
「これは 何 ですか?」
「これは 机 です。」
「これは 何 ですか?」
「これは ペン です。」
・・・・(しばらく繰り返している)
「これ、ない か?」
「これは 椅子 です。」
「これは 何 ですか?」
「これ つく れしゅ。」
「うん、その調子。ちょっと発音があれだけど、あたしらには通じるから大丈夫。」
「これで質問ができるようになりますね。
私たちが休み時間の時は、どんどん聞いてくださいね~。」
「むー。」(首かしげ)
「長い文章はまだ伝わりにくいみたいですね。」
「まあ普通にしゃべると、聞いたことない単語もどんどん出てくるわけだし、そう簡単にはいかないんでない?
のんびりいけばだいじょぶさ~。たぶん。」
「そうですね。のんびりいきましょう。」
「み?」(首かしげ)
「あ、そろそろ時間だから、仕事行ってくるよ。
今日も目覚めの刻(10時)に戻るね。」
「いってきます。」
「らー。」(ぶんぶん手を振る)