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はーぶあつめ。

 少年2人の装備は「厚手の服」「短剣」「皮の靴」「手袋」「予備の手袋」「スコップ」「皮の袋」くらいな感じです。

 戦闘することはあんまり考えられていない程度の装備です。

前方を歩く少年二人は左右を警戒しながらゆっくり歩いている。

後ろを歩く幼女は正面だけを見てまっすぐに急いで歩いている。

結果的に3人はほとんど同じ速さで進行することになっている。

幼女は歩きながら、正面から目線を動かすことなく、前を歩く二人に声をかける。


「み?

 もうちょっとあるくと左に1つの方向に緑2体出現するよー。」


「よし、それなら1匹俺が倒すから残ったのペンタに任せるぜ。」


「わかった。緑は踏んでとどめ刺しておいたほうがいいんだよね。」


「らー。

 グリーンゼライムは接触するたびに毒が蓄積するから、倒せるときに倒しておいたほうがいいとおもうよ。

 出現して動き出してから攻撃しないと、体内に直接毒が入っちゃうかも知れないから気を付けてね。」


三人の目線の先に、うっすらとしたもやのようなものが現れる。

もやはだんだん形を変え、やがて緑色の丸い物体が現れた。


「本当に言った通りのところに出てきたね。

 そっちのは任せたよオクト。」


「ああ。任せとけ。

 こうやって、踏んでしまえば一撃だこんなやつ。」


「僕もこっちのを、えいっ!

 ・・・よし。2匹とも倒せたね。」


「ありがとー。

 私は歩くのに集中してるときは戦えないから、二人が戦ってくれるおかげでたすかるよ。」


「敵が出る前に見つけられるってのは便利な能力だな。

 修行とかで身に付けたのか?その技。」


「むー。

 ある意味修行みたいなもの?

 でも、同じやり方ではたぶん誰も覚えられないと思うから、独自の方法かも。」


「そうか、やっぱりそう簡単な技では無さそうだな。

 見える前にわかるとか、便利すぎるもんなぁ。」


「むー。

 簡単かどうかはよくわからないかな。ひかくたいしょうがあんまりないし。

 そろそろはーぶはえてるところにつくよー。」


「正面に見えてるね。僕の腰より少し上くらいの高さの植物。

 あれがハーブってことかな。」


「ぜんぶってわけじゃないよ。いろいろはえてる。

 ハーブが少し、その中で浄化のハーブはもっとすくない。

 あと、トゲのある植物も多いから、手袋とかないと難しいかな。

 手袋とすこっぷはもってるよね?」


「ああ。二人とも作業用の手袋とスコップは持ってきてる。」


「にゃー。それじゃ、掘ろうか。

 ゴブリンたちがゆっくりだけど近づいてきてるから、時間無制限ってわけじゃない。

 急いで帰るなら、たぶん半刻(1時間)くらい時間かけられる。

 さっきくらいの速さで帰るなら四半刻(30分)くらいで作業終わらせないと間に合わない。

 どっちにする?」


「えっと。急いで帰る方法は、さっきの速さで帰る方法と比べて危ないの?」


「むー。あぶなくはないけど、かえるときたぶんめだつかな?

 すこしはずかしいことになるかも。」


「それなら急いで帰る方法でいいか?

 なるべく多くとっていきてぇし。」


「ぺんたさんもそれでいい?」


「うん、オクトが焦る気持ちもわかるからね。

 できる限り多くとれそうな方法でお願い。」


「らー。

 それじゃ、一番取れそうな方法だね。

 わたしは回復しなくちゃいけないから飴食べてから掘るね。」


「ああ、気力とか使ったぶんの回復するんだな。

 それじゃ、俺たちは掘り始めてるぜ。

 まずはそれっぽいものがみつかるまで邪魔な草を短剣で刈っていった方がよさそうだな。」


「そうだね。このへんのはハーブじゃなさそうだし。

 じゃまだから刈って横によけていくことにしよう。」


・・・・


「たべおわったー。

 それじゃ、わたしはこっちのほうから刈っていくね。」


「おう、よろしく頼む。

 そういえば、スミシーの目的って、もう済んだあとなのか?

 済んでないんだったらそっちもしないとな。」


「むー。

 だいたい目的は達成してる。

 あとは植物のサンプル集め、今二人がよけてる雑草と、浄化のハーブが少しあれば達成かな。」


「あ、この雑草もなにかに使えるんだ。ツタとかトゲはえてる草とかあるけど。」


「らー。

 使えるかはわからないけど、そのうちつかうことになるかもしれないから、一応集めておきたい。」


「他にも必要なものあったら言ってね。探してみるから。」


「それじゃ、草とか花とかあったら、種類ごとに1個づつ拾っておいてね。」


「おう、あんまり見分けはつかねぇけど、集めてみるぜ。」


「わからなそーな時は適当でいいよ。」


・・・・


「そろそろじかんぎれ、かな。

 刈った物あつめて、帰りの準備しよう。」


「おう、おかげでハーブはかなり集まったぜ。

 草とか花はこっちに集めといたから、持って帰るのを選んでくれよ。」


「にゃー。ありがとー。

 これとこれと、これはいらないか。

 むー。あとこれかなー。

 おわったー。」


「こっちも終わったよ。ハーブの種類はわからないから手当たりしだいだけど。」


「これで準備はできたな。

 それじゃ、急いで帰ろうぜ。ゴブリンとか出てこないうちに。」


「それじゃ、急ぎで帰るね。

 事前詠唱呪文・解放。『強制転移』。」


驚く声も出す間もなく。

空間に現れたゆがみは、2人の少年を吸い込み、やがて消えていく・・・。


「にゃー。これでよし。

 ゴブリン近かったし、しかたない。

 あとは、自分を転移するだけ。

 街の結界でひっかからずに、てきどに怪しい反応を残すような転移魔法。

 あれでいってみよーか。

 舞装『白烏』展開。」


背中に白い翼のようなイメージで魔力を少量展開する。


「街の中まで『転移』。」


転移すると同時に翼の魔力を囮として残し、本体は目立たないように街に侵入する・・・。

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