出発前の相談
「あんまりいいのが見つからないんだったら、町の外に行ってみる気はないかな?」
「えっ!?」
「なんだと!?」
「み?
町出たいんじゃないの?」
「まあたしかに今すぐでも出たいけどな。
俺たちまだ7級だぜ?出る方法あるのか?」
「らー。あるよ。
わたしが4級ぼうけんしゃカード持ってるから、わたしといっしょなら7級でも出れる。
ちょーど今日町の外に出る予定だから、でたいなら町出るところまでつきあうよ。」
「4級、ってマジかよ。
・・・本当みたいだな。4級って書いてあるな。」
「でもスミシーちゃんは町の外に出ても大丈夫なの?
僕たちより危なそうなんじゃない?」
「むー。
あの場所は、小型モンスターはゼライムしか出ないから、わりと安全だと思う。
徘徊型の大型モンスターの移動経路に入ってはいるけど、もしそこまで近寄られた場合は町の中でも同じくらい危ないし。
そんなわけで、ある程度の時間で戻るなら、町の中でのお手伝いと危険性はあんまり変わらない感じになる。
ただし、人間からの攻撃には警戒する必要があるけどね。暗殺とかそーいうの。」
「僕たちくらいの子供をわざわざ暗殺しようって人もいないだろうから、その点は大丈夫じゃないかな。」
「そうだな。俺たちなんか狙って何がしたいんだ、って感じだよな。」
「人間からの攻撃は無いと考えるんだね。
それなら、安全だと言っていいと思うよ。ゼライムに勝てるなら、だけどね。
大型モンスターの位置はある程度感知する方法あるし。」
「え、わかるものなの?」
「らー。わかるよー。
感知系のスキル持ってるから、町の外に出てから1小刻くらい集中すれば近くの大型モンスターの場所は把握できる。
その間完全に無防備になるから、ゼライムに囲まれたりするだけで危なくなるけどね。」
「ゼライムって、ブルーゼライムのことでいいの?」
「ブルーゼライムとグリーンゼライムが出るよ。ほとんどブルーゼライムだと思う。」
「グリーンゼライムは素手で触らなければ大丈夫なんだよな。
グリーンとブルーだったら俺たちでも充分倒せるな。」
「らー。そうだね。
グリーンゼライムは毒持ってるけど、素手で触ったりしなければ大丈夫。
まあ触ってもかゆくなったりするだけだから、ほかの敵がいなければだいじょうぶだろうけど。」
「えっと、それじゃ、門出るところまで一緒に行ってもらっていいかな?
最初の1小刻無防備になる、ってことなら、その1小刻は僕たち2人でゼライムを追い払うよ。
そのほかに手伝えることとかあったら何でも手伝うから、迷惑じゃなければおねがいします。」
「俺からも頼む。
誓約してもいい、何でも手伝うし俺が持ってるものなんでも渡す。
とにかく早く浄化のハーブを手に入れてぇんだ。」
「らー。いいよー。
それじゃ、火トカゲの門の近くにある火トカゲの石像の背後に、絆の刻にまちあわせでいいかな。
いまからだと1刻半くらいあとだね。」
「いいのか?本当にありがとうな。」
「ありがとう。それじゃすぐ準備してくるよ。」
「スコップみたいな道具はそれぞれでもってきてね。
わたしももってるけど、小さいのしかないから。」
グリーンゼライムはブルーより少しだけ強いです。
素手で触るとかゆくなる程度の毒があります。