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ゆっくりあるいたけっか。

普段はものすごくゆっくり。

「ただいまー。」


「ただいま。」


「おかぁいー。」


「白ちゃんは今日は草取りに行ってきたのよね。なんか良いもの見つかったかしら?」


「いくとちゅーで疲れたから帰ってきたー。

すこし靴の再調整しないと使えないみたい。」


「あら、足に合わなかったの?」


「らー。

装備してるときの自分の歩行速度に対する認識を狂わせて、いつもより少し速く歩けるように、って考えてみて作った。

でも、ちょっと暗示が強すぎたみたいで、足がすごく疲れた。

だから、ポーション飲んで疲労軽減と炎症止めと筋肉修復の軟膏塗ってかいふくさせてるところー。」


「ポーションだけじゃなくて軟膏も必要、って、かなりひどい状態じゃない?大丈夫?」


「らー。軟膏は体の一部分だけが弱ってるときにはポーションより効きやすいからつかってるー。

ゆっくり治すならポーションだけでも充分なおるー。」


「そーいえば、さっきの説明で、認識を狂わせて、って言ってたけど、それ足が強くなるとかじゃないわけだから無理が来るのは当然なんじゃないの?」


「ほんとは、体に負担かかる少し前のギリギリの速さにできる予定だった。

でも、自分がかかるつもりでいたわけだから暗示に対する抵抗力が落ちてる、ってことを想定しきれてなかった感じ。

それと、スキル使用時の体感時間の変化にも慣れてない。」


「ほほう。つまりは、ちょっと速くしすぎたってことかな。」


「らー。だいたいそんなかんじー。」


「んじゃ、いつものパターンだと回復した後に改良作業かな?

白ちゃんが失敗した時っていつも作り直してるもんね。」


「らー。しくみを少し変えて、使える程度にしてみるー。

あと転移門の魔法も少し目立ちにくいように改良してみるね。」


「ああ、白ちゃんが作る魔法陣はかなり目立つしねぇ。」


「みーたんとはーたんは魔力認識の能力かなり上がってるみたいだから、普通の人には目立ちにくい魔法陣でもはっきり見えるしどこにあるか感知することもできるとおもうー。

改良するって言っても、そーいうレベルのひとまでには対応できない。たいおうできるかもしれないけど、そこまで隠蔽強化するとかんじんの主目的が弱くなっちゃうかんじ。」


「あら、そうなんだ。

そーいえば最近は図書館にある隠し魔法陣も今まで見えなかったものいくつか見つけられるようになったし、実力あがってるのかも。」


「あの図書館は、いっぱい魔法陣あるみたいだね。

転移の魔法陣だけじゃなくて、保存とか疲労回復とか、いろいろあってべんり。」


「あ、そうなんだ?

魔法陣だなーってのは見えるけど、さすがに何の目的の魔法陣かまではわかってなかったよ。」


「わたしも魔力だけでわかるのは半分くらいだけだよ。

魔力でわからないときは、魔法陣の中に古代文字が使われてた場合はその文字読むとだいたい目的わかるようになってるから、それで確認してる。」


「古代文字?文字なんかあったっけ?」


「魔法陣の周りに書いてあるよ。模様にしか見えなかったりするものも多いけど。」


「そーだっけ、って、そんなのよく読めるようになったねぇ。」


「人間の言葉よりは、かなり簡単。

使われる単語もそんなに多くないし、魔法陣の絵柄で候補をしぼりこめるし。」


「人間語のほうが難しいの?

なんかすごく意外。どー考えても古代言語のほうが難しそうに思えるけど。」


「古代言語は、種族によってなまりとかスラングとかあって同じ文面でも意味が正反対だったりすることが多い、ってこと以外はそんなに難しくないと思うよ。

古代言語といってもいろいろあるけど、どれか1種類の言語覚えるだけでだいたい雰囲気はつかめるようになるし。」


「古代言語って1個じゃないんだ?」


「らー。国とか宗教とかによって違ったり、男と女とそれ以外で文法違ったり、季節によって文法が違ったりする言語もあるし、細かい違いはいろいろあるよ。

でも、同じことをくりかえして表現することがおおいから、前後を読んでなんとなくいめーじをかためていくとよめる。」


「うん、どう考えても難しいよね、それ。」


「むー。

人間の言葉解読した時は、どんな意味の言葉かとかぜんぜん予測できない状況からの手探りだったから、それに比べればかなり簡単。」


「ああ。なるほどね。

たしかに全然知らない状態からいきなり覚えろって言われたら人間語もものすごい難しいか。」


「らー。むずかしかったよ。」


「難しい、と言いながらほとんど自力で覚えちゃってるんだからすごいわよね。白ちゃんは。」


「あんまり自力とも言えないと思う。わたしのしんたいのうりょくだと、誰かが手助けしてくれなかったら本をたくさん読む、っていうこと自体できなかったし。

みーたんとはーたんがてつだってくれたおかげ。」


「そういわれるとうれしくなるね。

そーいえば、あたしたちの給料アップ記念の食事会、どーしようか。

足が調子悪いなら、あたしが何か買ってこようか?食べられるくらいの調子ならだけど。

調子悪くて食べられない場合は延期するしかないね。」


「むー。

だいたい治ってるんだけど、完全に治るまではまだもうすこしかかりそう。

たぶん治るころにはおなかすいて歩けなくなると思うから、なにか買ってきてくれるとうれしいー。」


「おっけー。

麺類好きで汁物が好きじゃないわけだから、焼きそばとか焼うどんとかがいいかな。

お好み焼きとかはいける?」


「らー。おこのみやきもすきー。」


「了解。そんじゃいってくるねー。」


「にゃー。まってるー。」

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