水遊びとチャクラ
「さて、みやっちと話が通じなくても困るし、猫耳も外して通常状態に戻ってもらったわけですが。
なんか良い感じな発見とかあった?」
「らー。足が速くなる靴を作れそうな感じ。」
「おー、そうなんだ。って、いきなり作れそうとかわかるもんなんだね。」
「むー。
魔力とかいろいろ、流れ解析、長所のぶんだけえらんでさいげん、そのぶんコスト高くなるけど素材とか消費魔力を上げてカバー。っていうかんじ。
なんとなくできそうかはわかるよー。」
「そーなんだ。作る前にわかるのは便利でいいねぇ。」
「らー。べんりー。」
「さてさて。なにしようか。これから。」
「むー。なんにしよう。
わたしはさっきのねこみみのこうかでつかれてきたから、おふろにしようかな。」
「へー。お風呂って、あのあったかい水に入るやつだよね。
疲れた時に良いんだ。」
「らー。
それじゃ、じゅんびしてくるね。」
「りょーかい。」
・・・・
「にゃ~・・・。」
「気持ちよさそうだねー。」
「らー。きもちいいよー。
からだ疲れた時には、おふろはいると、かたこりとかなりにくくなるらしい。」
「そんじゃあたしも今度試してみようかな。
危ないことではないんだよね?」
「むー。水に慣れてる人なら大丈夫だけど、ぜんぜん慣れてない人だと危ないくらい?
安全策を取るなら、私が最初やった時みたいに、浅く水はったところで水遊びから始めたほうが安全かな。
水に慣れてる人なら大丈夫かもだけど、ここでは川とか近くにないしお湯に入る習慣なさそうだからあんまり水に慣れることもなさそうだし。」
「あー。たしかに水遊びとかはしたことない。
んじゃ、今度水遊び用の服用意しないと。どっかで売ってるかな?」
「どうかしら。
あ、以前白ちゃんの服を買いに行った時に見つけたビキニ、っていうのは水場用の服なのよね。
あれは子供用だったけど、子供用があるなら大人用があってもおかしくはないわね。」
「たぶんうってるとおもうー。
かんたんなのでいいなら、わたしもつくれるよー。
ミスリル製のはまだ難しいけど、普通の材質なら潜伏技能とか魅了技能とかついたの作れる。効果はあんまりないとおもうけど。」
「いや、ミスリルは使わなくていいよ、もったいないし。
白ちゃんが着てるよーなのもシンプルでよさそうだけど、それは作るの難しいの?」
「むー。これは、つくるのは簡単だけど、装備してる人の魔力とか少しづつ吸われる効果付きだから、普通の人間の人には危ないかな。
みーたんとはーたんなら大丈夫だけど。」
「えっと、毎回のことだけど、白ちゃんの少しは少しじゃないと思うから、その装備はほかの人に見せたり渡したりしたらたいへんなことになりそうね。」
「え、普通の人間には危ないけどあたしたちなら大丈夫って、ひょっとしてあたしたちいつの間にか人間やめてた?」
「もともとは生贄に着せる水着だから、普通の人間の人が着ると魔力とか体力とか吸われて死ぬ。
みーたんとはーたんなら、限界超えたぶんの魔力消費を私が肩代わりするよーにしてるから大丈夫。」
「え?ってそんなに危ないの?」
「らー。こーいう装備の場合、魔力消費量を自分じゃなくて装備に任せることになるから、装備が要求する魔力が払えない場合は生命力とか他の物で払うことになる。
魔力が足りない場合は効力が停止される、みたいなストッパーかかってれば大丈夫だけど、生贄に着せる装備にそんな機能が付いているわけもない。」
「あー、まあそうかもしれないけどさ。
とりあえず、白ちゃんが着てるぶんには問題はないってことでいいんだよね?知ってて着てるわけだし。」
「らー。私の場合自然回復のほうが多いからだいじょぶー。
私は一日の魔力消費が多いほど魔力が強くなる称号ついてるから、無駄に魔力使うのは魔力アップにつながる。今の時点では上がってうれしいような能力でもないけど。」
「あれ、魔力あがってうれしくないってのは、高すぎてそれ以上上がってもしかたないってこと?」
「むー。せつめいしにくいけど、私の能力は、じゃんけんみたいなもの、かな?
相性いい相手にはすごく強いけど、それ以外にはすごく弱い。
ほんらいは、同じ相性、じゃんけんでいったらあいこの相手とだと実力の差で結果が変わってくるはずなんだけど、同じ相性の人にはたぶん勝てないからこれも想定する必要が無い。
だから、魔力がある程度以上高くなってもあんまり意味がない、かな。今の時点で魔力不足で困ることもあんまりないし。」
「あー、じゃんけんで言うと魔法は盾には強いけど鈍器には弱いってことね。そんで魔法なのに魔法にも負ける、ってなると、かなり不利な気がするけど。」
「らー。かなり不利。
一回見た魔法ならだいたい対応できるけど、最初はやっぱり対処しにくい。
発見した時点で攻撃していい、っていう条件なら有利かもしれないけど、そうでなかったらどうしても一手遅れるし。
まあある程度までの魔法なら見てからでも無力化できると思うけど限界はあるだろうしね。」
「ある程度まで無力化できる。そのわりには猫耳で状態異常とかなってたような気がするけど。」
「むー。
あれはちょっと苦手な種類の魔法だった。」
「ああ、まぁ危ないものではなかったみたいだし、良かったということでいいんじゃないかしら?」
「らー。そうだねー。
そーいえば、みずぎ、どうすることにする?つくってみてもいい?」
「ああ、どうしよっか。
そーいう魔力消費とかのリスクが無い範囲で作ってもらう、ってのはできる?」
「むー。
水着だから防御力は今の服より低くなると思うけど、それ以外だったら無しでできるよ。
追加効果も軽いのだったらつけられるけど、つけてみる?」
「んーっと。
水遊び用なわけだよね。だったら防御は低くても大丈夫。
水遊びを安全にするのに役立ちそうな能力付けられたらお願い。付けられなそうなら無しで大丈夫。」
「らー。それじゃ、水適応スキルとかかな。こんどつくっておくね。
でも、はーたんは魔力感知のスキルがかなり上がってるんだから、あとはチャクラと気功を上げていけば魔力、気力、体術の系列の特技の初歩的なものまでは個別スキル無しでも全然大丈夫になるはずだけど。」
「チャクラ、ってのは魔力操作のことだっけ?」
「らー。原理は同じ。でも、血液から魔力を取り出す作業をしないで流れたまま活用するのがチャクラ、って感じ。
普通に魔力、っていうと体の外に出せるぶんについてを意味することが多いから、取り出さないで使う場合チャクラって呼ぶ。気っていったりもするけど。
火とかは出せないけど、魔力操作と違って単独でも自分の身体能力強化とかには使える感じ。
鍛えておくと、身体的な技能を覚えるのに有利に働くんじゃないかな。」
「ほほう。それじゃ、白ちゃんも覚えてたりするの?チャクラ。」
「むー。わたしはそーいうのにがてだからおぼえてない。
同じ出力を安定させるの、難しい。
魔力入れすぎて自爆しても困るし。」
「あら、自爆なんてするもんなんだ。チャクラって危ないんだね。」
「むー。ふつーの人間の人なら、チャクラ練りすぎて出てくるのを気功って呼ぶだけだから、問題はないと思うよ。」
「それなら大丈夫そうだね。
ということは、チャクラって、覚えておいた方がかなり得かな?」
「らー。
どのくらい鍛えるかにもよるけど、いろんな格闘技とかの基礎をまとめて訓練できる、って考えると、すごく得だと思う。」
「おお、そういわれるとすごく得な感じ。
今度訓練してみようかな。
その時は手伝ってもらっていい?」
「らー。てつだうー。」