ぷにぷに、つづき。
「白ちゃん、まだ食べれる?」
「らー。あといちまいで、ちょーどおなかいっぱいかな。」
「それじゃ口開けて―。」
「らー。」
(ぽりぽり)
「にゃー。やっぱりおいしい。
いつものとはひとあじちがうね。」
「え、いつものと同じ所から買ったんだけど、なんか違ってた?」
「きょうは、はーたんにたべさせてもらってる。」
「自分で食べるのと気分的に違うってこと?」
「ペットのスキルで、飼い主から食べさせてもらう食べ物は普通よりおいしく感じるのがある。
ステータスで言うと「好きなもの」分類になる感じ。」
「そんな能力に目覚めるほど、スキルレベルあげちゃったの?」
「らー。2か月以上かけてあげてるから、たぶんかなり高い。
でも、能力下がるとかいうこともないスキルだから、上げて困るものでもない。たぶん。」
「えーっと、それなら問題はない、のかしら?」
「実際かなり問題はある気がするけど、スキル消すのってかなりリスクがあるし仕方ないんじゃないかな。
記憶を削ったりしなくちゃいけないわけだから、変なとこまで削っちゃうこともないとは言い切れない。」
「らー。そうだね。
今スキルだけ削られても、自分との記憶の整合が取れなくて混乱する状態しか想像できないし。」
「まああたしらの手から食べ物たべるとおいしいってだけなら、時々さりげなくやる分には不自然でもないよね。
だから、他に変な能力に目覚めない限りは大丈夫でしょ。」
「らー。そうかも。
おなかいっぱい。もう食べれないってわけじゃないけど、たべたくはない。」
「あら、食べようとすれば食べれるんだね。」
「らー。ある程度以上は、体が必要としてないから、あんまりおいしいと思わなくなる。
長時間戦う人とかは、おいしくなくてもぎりぎりまで食べておくこともあるらしいけど、私はそんな必要もないから食べないー。」
「なるほど。まあ戦闘中にごはん食べたりするのは無理だろうしね。」
「でも白ちゃんなら、戦闘状態にはならないだろうからいつでもご飯食べられるわね。」
「にゃー。そうだね。
あと、いまみたいにねむくなたとき・・・くぅ。」
「あ、寝た。
ホントにあっという間に寝るね。白ちゃんは。
その分、目が覚めるのも早いけど。」
「そうね。でも、外に居る時だと熟睡するまで少し時間があるみたいだから、ここだと安心できているってことじゃないかしら。
そのままだと不安定だから、ベッドに寝かせましょう。」
「そうだねー。お願いしていい?
ちょっと足しびれてきてるから、しばらく立ち上がれなそう。」
「はい。それじゃ、ベッドに寝かせてくるわね。」
「ありがとー。
今回は、次に起きるのいつころかな?白ちゃん。」
「起きてから寝た時間までを計算すると・・・。起きるまで半刻(1時間)くらいじゃないかしら。」
「ああ、今回はそんなもんなんだ。
長い時でも1刻いかないくらいで起きちゃうもんねぇ。白ちゃんは。
その分眠くなるのも早いみたいだけど。」
「ああ、そのことなら以前「ねむくなるのをがまんするのにも体力が必要ー。私にはないからねる。」って言ってたわね。」
「・・・そのことなんだけどさ。
白ちゃんにおねーさん認定された今なら言えるけど、白ちゃんって、ものすっごい体力低いんじゃないかな?」
「否定はしないけど、そういうのはたとえ姉でも言っちゃいけないと思うわ。
弱点を明かしていいのは自分の情報についてだけ。それが最低限のマナーよ。身内でもね。
まあ白ちゃんの場合は普通に気付かれそうな気がするけど。」
「そうだね。これからは言わないようにするよ。」
「そうしましょう。」