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くーげるしゅらいばー。

「みーたん、はーたん、おかぁいー。」


「白ちゃん、ただいま。」


「やっほー。ただいまー。

文字の練習用のペン買ってきたよー。」


芯の部分がない鉛筆のような外見の物で、後ろにゼライム型の飾りがついている。


「み?

みたことないかたちのペンだね。

ふつーのペンに似てるけど、後ろにゼライム型の飾りがついてる。

でも、この飾りと本体の機能の関連性がわからない。」


「えっとね。

これはボールペンっていうペンだよ。

白ちゃんがいた国にもあるんじゃないかな?」


「むー。似た名前のものはあったけど、たぶんしくみがちがう。

これは、ぼーるみつからないし。」


「後ろについたボール部分、これの場合はゼライムの形の部分ね。

これを押してやると、体内にある魔力を使ってインクの補充ができるのよ。

インク壺とか無くても書けるし、インク切れもないの。

だから、いくら練習しても大丈夫ー。」


「そーなんだ。うしろぶぶんが、ぼーるなんだね。」


「そーいうことー。

試しに使ってみて。便利だから。」


「らー。使ってみる。

・・・書けないね。」


「え?不良品かな?」


「体内の魔力っていうのが、血液の魔力を使うって意味なら、エルフにはないから使えないね。」


「あ、そーいえばそうなんだっけ・・・。

ごめんね。普通の使い切り型のペンのほうがよかったね。」


「つかえるよーに、あとでちょっと改造して試してみるね。

機械加工のスキルあるし、こーいうのも練習にはいいかもしれないから。」


「そうなんだ、がんばってねー。」


「無理はしないで大丈夫よ?

普通のペンでもいいんですからね?」


・・・・


「にゃー。ぼーるぺん、かいぞーできたー。」


「おお、完成したんだね。」


「どんなところが変わったのかしら?」


「まず、耐久力強化の魔力付与を七十二回分重ね掛けでかけてる。

折れにくいだけだから武器として使うには力不足だと思うけど。」


「うん、耐久力強化を72段ね。

なんか慣れてきた気がする、そーいう発言も。

そのほかは?白ちゃんのいつもの行動からすると、そんなのだけじゃ終わらないよね。」


「私でもペンとして使えるように、使用者から強制的に少しだけ魔力を吸収していんくほじゅーするきのうついかした。

ついでに、まほーつかうときの補助も少しだけできるように魔杖としての機能も追加したよ。」


「・・・少しだけ?

白ちゃんの「少し」は普通の人とはケタが違いそうだなぁ。」


「そうね。たぶんだけど、それ、かなりの危険物になっちゃってるような気がするわね。」

魔杖『クーゲルシュライバー』

ペン型の魔杖。

魔杖としての基本性能はかなり低い。

だがその真価は、敵に渡したときに発揮される。

あらかじめ杖内部の魔力を吸いだしておくことにより、魔力の真空状態とでも呼ぶべき状態になる。

その状態になった杖を敵に『奪わせる』ことにより、杖は対象の魔力を『喰い尽くす。』

そして、喰われる寸前まで、対象はその恐ろしさに気付けないだろう。

魔力を見ようとしても、『無い』のだから。

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