がんばってまほーをつかってみる。
注ぐコップも準備した。
水差しとスプーンもだいじょぶ。
じゅもんは、どーしよか。てきとーなのでいいかな?
『ただかりそめの えをえがく
ひとときのこと なればこそ
わらべのえがく えのごとく
もののことわり とらわれず
こころのままに えをえがく
むっつのいろで そめあげて
もののことわり ねじまげる!』
・・・あっちの言葉で文字数揃えても、唱える前にこっちの言葉に翻訳するときに文字数崩れてるからあんまり意味がないような気もする。
でも、こっちのひとも、ダジャレとかへの反応を見る限り、あっちの言葉基準で認識してるみたいなんだよねー。
まあとりあえず、これで幻術系とか具現化系の効き目が一時的に上がってるはずだから・・・。
ほんばんいってみよー。
『この水差しがあふれるほどに、私は魔力を注ぎます。
注いだ魔力と引き換えに、誰かお菓子をくださいな。』
『お菓子の国の水差し』
「たっだいまー。」
「白ちゃん、ただいま。」
「みーたん、はーたん、おかぁいー。」
「ん?
なんか、ものすごい魔法を使ったあとって感じの魔力を感じるんだけど。
なにか新しい魔法でも試したのかな?」
「らー。
たべもの、つくった。
いれものに、いれるー。」
「うっわ、なにそれ?
なんかメルトゼライムみたいなドロっとした何かが、水差しから出てるんだけど。」
「色も、新しい種類のゼライムだって言われれば納得してしまいそうな色ね・・・。」
「にゃー。これを、しばらくひやせばできあがりー。」
「うん、それはわかったけど・・・本当に食べ物?これ。」
「らー。
まほーで作ったのはじめてだから味は試してみないとわからないけど、たべものだよー。
たくさんつくってみるー。」
・・・・
「おお、甘い―。お菓子だったんだねー。」
「すごくおいしいわね、けど、見た目を考えるとおいしいということに納得がいかないような…」
「むー。
やっぱり、ゼライムいる国ではこれはあんまり好まれないのかなー。
わたしはたべるけど。せっかくつくったし。」
「私も食べるよー。
おいしいものなら見た目なんか気にしないし。」
「あ、ごめんね。せっかく作ってくれたものに変な感想言っちゃって。
本当においしいわ。見た目も、慣れれば大丈夫だと思うし。」
「むー。
味は好みだけど、見た目は改良の余地ありか。
今度は別なもの作ってみよーかな。
でも、似てるモンスターがいない食べ物って考えると、けっこ―難しい。」
今回つくったのは、冷やして固めるゼリーを、あとは冷やすだけの状態にして出せる水差しです。
小さな池を作れるくらいの量出せます。無意味ですが。