ゆざめにきをつけて。
「そろそろ、プールから出るね。」
「あ、終わった?
あたしらはゆっくり待つつもりだったから、急ぐ必要はないからね。」
「にゃー。じゅーぶん、はいったー。」
「うん、それならよかった。
服はまた作り直すの?」
「らー。でもその前にからだ乾かすー。
乾燥。」
風が巻き起こり、体を乾かしていく…
「おお、風で乾かせるんだ、すごいねぇ。」
「へくし。
・・・・すごい、さむい。」
「あれ、なんか、白ちゃんの顔色がすごい青白くなってる!もともと白いけど!」
(ぱたり)
「た、倒れちゃったわ!
えっと、はやてちゃん、毛布とか近くにあった!?」
「そんなの持ってきてないよっ!
どうしよー、なんかあったっけ。
・・・いざというときの、ポーション!みやっち持ってたはずだよね?」
「あ、そういえば持ってたわ。これね。
これをかければ、って、どこにかけるといいのかしら?」
「体ならどこでもいいんじゃない?使ったことないから知らないけど。
とにかく早くかけよう。」
「そ、そうね。
うん、かけたわ。これでHPが回復していくはず・・・。」
・・・
「にゃー。なおった。あいあとー。
ふくもきたよー。」
「ふぅ、無事でよかったよ。
ものすごい顔色悪かったんだからね?」
「そうよ。
ステータス表示は見えないようになってたけど、かなりHPも減ってたんじゃない?」
「らー。たぶんそーだろうなとはおもう。
HPは2ダメージしか受けてないから、たいしたことではなかったんだけど、死ぬかと思うほど寒かった。
まほーは意外な効果を発することもあるみたいだから気をつけないといけなそー。
でも、まほーなしでかわかせばとーぜんさむくなるわけだし、乾かすってだけ指定した魔法なわけだから当然の結果だったのかも。」
「なるほど、つまり、寒くならないように乾かす魔法ってのを使わなきゃいけなかったってことかな?」
「らー。そんなかんじ。
こんど、たいりょくかいふくしてから、魔法を再構成してみるー。」
「いや、普通にタオルで拭けばよかったんじゃないかしら?」
「み?
そのてがあった。
みーたん、すごいいい方法だねそれは。」
「普通、よね、それ。」
「それじゃ、今度水に入った時は、普通に、魔法でタオルを作ればいいってことになるね。
材質はなんにしよーかなー。」
「いや、タオルくらいなら普通に買いましょうね?
ミスリル糸とかで作る必要もないんですからね?」
「むー。買いに行くより簡単かなーとおもったんだけど。
とりあえず、まだすこし寒いから昨日作っておいたヒートポーションのむー。」
「耐寒用のポーションも作ってたんだね~。」
「らー。さむくなることが予想できてれば、ある程度までならこれ飲んでおけば防げる。
これは辛くないよーに調合してるから普通のより少しだけ効き目落ちるけど。」
「白ちゃん辛いの苦手だったんだ。知らなかった。
そーいえば辛そうなメニューは一度も頼んでないね。」
「らー。辛いのは、毒混入されてても気づきにくいから、苦手。」
「えーっと。
なんか、白ちゃんが住んでた国って、すごく危ない?」
「むー。国は危なくないけど、ばしょはあぶない。
命がどーこーなるようなことはめったにおきないけど、精神が折られるようなことならよく起きる感じかな?
全体的に言うと、けっこ―平和だったと思う。
精神が折れる寸前で、精神の一部を仮想的に安全な領域に避難させておくというイメージを心の中で持っていると、ある程度までの精神的ダメージからは心の一部を守れる。」
「うわぁ、なんか、想像以上に大変な場所みたいだねー・・・。」
「らー。そうかも。
み?指輪壊れちゃってる、あとで作り直しておかないと。」
「あれ、きれいな指輪してたのに壊れちゃったの?さっきの風の魔法で?」
「らー。たぶんさっきの風だと思うー。
ざいりょーはたくさんあるから今度作り直すー。」
今回壊れた指輪
「過保護の指輪」
「宝石をセットして装備すると効果を発揮する。この指輪を装備している者が1ダメージ以上のダメージを受ける時、そのダメージを無効化する。何回か効果を発揮すると宝石が砕け散る。壊れるまでの回数は時によるが、宝石の価値が高いほど回数が多くなりやすい傾向があるらしい。宝石が壊れた場合、他の宝石をセットすればまた使うことができる。」