くじびきとかちゅーしゃ。
「よっし、今日の仕事も終わったし。あとは宝探しの続きだー!」
「にゃー!」
「あら、白ちゃん、待っててくれたのね。」
「らー。
残りの本もばしょしらべたー。」
「え、残りって、全部?」
「らー。
でも、たぶん本に合ってるかの判定のために魔法かかってる、魔法の手つかうと判定の魔法取れちゃいそうなくらい微弱な魔法。
だから集めてこれてない。だから場所書いたメモだけ作った。」
「それなら二人で回収してくるわね。ありがとう。」
「らー。
わたしはまた仮眠室でねてくるー。」
「ありがとう、おやすみー。」
・・・
「ただいまー。そしてくじ引き結果発表~。」
「にゃー。おかぁいー。」
「見つけた数は、あたしの課題が28冊、みやっちのほうは全部発見で30冊!
58回分くじ引きげっと。」
「2冊だけは借りられてたのかだれかが読んでいたのか、見つからなかったのよね。」
「むー。それはしかたないね。
それで、くじびき、どんなの、あたったの?」
「ネコ耳カチューシャ当たった。残り57枚はハズレの食券。」
「にゃー。ねこみみー。」
「男の人に当たったら使い道に困りそうな賞品ね・・・。」
「み?
獣人の人には猫耳の男の人もいるよ?
もともと猫だってオスメスいるし、男だからダメってことはないはず。」
「そういわれればそうなのかもしれないけど、やっぱり男の人が付けてるのは想像できないわ・・・。」
「もともとカチューシャ自体が女の人が主に使うものだからじゃないかな?イメージは。」
「ところで、みーたんとはーたん、どっちがつけるの?」
「え?」
「えっ?」
「み?」
「あたしは白ちゃんが装備したらどうなるかなーってしか考えてなかった。」
「私も白ちゃんに似合うだろうなってしか考えてなかったわ。」
「むー。そういうなら、つけてみる。」
・・・・
「おおっ、やっぱり似合うよ白ちゃん!」
「うんうん、かわいいわよ。」
「にゃぁ~。」
「あら、鳴きマネもかわいいっ。」
「みゃお~~~。」
「あれ、よつんばいになって、歩いてる。
かわいいけど、そこまでやらなくてもいいんじゃないかしら?」
「にゃぁ~。」
「後ろ足、じゃないか、足で頭かこうとして失敗してる・・・。
まあ猫じゃないから無理だよね普通。
って、本格的に変になってない?
冗談でやるレベルは超えてるよこれ。」
「くぅ。」
「あ、ベッドの毛布の上で寝た。」
「能力値表示、対象白ちゃん!
・・・状態異常、仮面みたいなマークが表示されてるわね。」
「それは状態異常の仮面だね。
今回の場合猫みたいな動きを取ってしまうことになると思う。」
「猫みたいな動きというと・・・よく眠る?」
「あと箱とか鍋とか狭いところに入る。あったかいところが好き。
・・・なんかいつもの白ちゃんとあんまり変わらない気がしてきた。
鍋みたいな形のベッド買ってたし。」
「うん、ほとんど変わらなそうね・・・。
じゃなくて!
言葉も話せないんじゃ困るし、治さないとだめよ。
・・・どうやって治すのかしら?」
「とりあえず、なりきりの原因になるもの、今回の場合はカチューシャを外すことと、外したということを本人に認識させることが条件なはず。
外して目の前に置いておこう。」
「・・・よくそんな状態異常の対処法なんか覚えてたわね。」
「よいこのじょうたいいじょうちりょうほう(ぶつり)を読めばのってるよ~。
あの本は精神異常系はとりあえず殴ってみよう、から始まってるけど・・・。」